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可聴域外の信号でガイドするヤマハの「おもてなしガイド」、駅や鉄道・バス車内のアナウンスで実用化へ実証実験

 ヤマハ株式会社は19日、音のユニバーサルデザイン化支援システム「おもてなしガイド」の実用化と改良に向けた実証実験を、アイテック阪急阪神株式会社、クラリオン株式会社、中川電気工業株式会社、八幡電気産業株式会社、レシップ株式会社、株式会社USENと共同で行うと発表した。

「おもてなしガイド」の将来展開イメージ

 おもてなしガイドは、放送機器などを通して日本語のアナウンスを流す際に、可聴域外の信号を同時に配信することで、アナウンスに対応したガイド情報を参照できるようにする技術。信号は、スマートフォンのマイクで聞き取り、専用アプリを利用することでガイド情報を表示する仕組みだ。これにより、高齢者や聴覚障害者、訪日外国人がアナウンスの内容を確認できる。ガイド情報はアプリ内に登録されており、インターネットに接続できないエリアでも利用可能。

 今回、商業施設や店舗用音楽放送を手掛けるUSEN、鉄道車両用の車内放送装置を製造する八幡電気産業、バス用の車内放送装置を製造するクラリオン、鉄道用放送装置を製造するアイテック阪急阪神と中川電気工業、ワンマン鉄道・バスのトータルシステム構築と放送装置を展開するレシップと実証実験を行うことで、音のユニバーサルデザイン対応のアナウンスシステムを各業界の事業者に提供できるよう検討を進める。

訪日外国人を対象とした「おもてなしガイド」利用イメージ

(山川 晶之)