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「一般財団法人情報法制研究所」設立、理事に鈴木正朝教授、高木浩光氏らが就任、LINEも支援

 LINE株式会社は、情報法制の研究などを行う「一般財団法人情報法制研究所」の設立および運営を支援することを発表した。

 ICTの急激な拡大やIT技術の向上に伴い、より人々が容易かつシームレスにネットにアクセスする時代となり、各国を容易に越境する利用者や、ユーザーデータの処理、各国をまたぐサービス利用規約の整備、各国ごとに異なるプライバシーの定義、日本における通信秘密保護など、LINEやインターネットサービス事業者が対処すべき法的な課題が多数存在するという。

 情報法制研究所では、複雑化するネット環境において、法律学、情報工学、経済学などの各学術分野の学識経験者を擁し、複数の学問の視点や英知を集めることで、諸問題へ取り組むべき道筋や解決策を研究する。

 「利用者にとって安全なネット環境を構築するためには、法制整備だけでは足りず、サイバーセキュリティの向上や、利用者のリテラシー向上対策も含め、複合的に対処すべきと考えている。」(LINE)

 LINEが研究所を積極的に支援することで、同社に関連する調査研究および研究成果の公表なども行い、安心安全なネットサービス構築に繋げるとしている。

 研究対象は、個人情報保護法制(番号法等特別法含む)、オープンデータ法制、電気通信法、情報ネットワークと消費者保護法、情報ネットワークと青少年保護、ITサービスと契約法、サイバー犯罪対策、情報セキュリティ対策、コミュニケーションリスク、IT化推進・活用政策と最適規制に関する研究などを予定。

 理事長に鈴木正朝氏(新潟大学教授)が就任したほか、理事には、上原哲太郎氏(立命館大学教授)、宍戸常寿氏(東京大学教授)、実積寿也氏(九州大学教授)、曽我部真裕氏(京都大学教授)、高木浩光氏(国立産業技術総合研究所研究戦略部連携主幹)、鳥海不二夫氏(東京大学准教授)、名和利男氏(株式会社サイバーディフェンス研究所理事上級分析官)、江口清貴氏(LINE株式会社公共政策室室長)らが名を連ねる。

(磯谷 智仁)