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ACCS、Yahoo!オークションのソフト出品者に“質問”を送る活動


メッセージにURLが示された詳しい説明ページ。今回の発表に合わせて、同内容のページが公開されている
 コンピュータソフトウェア著作権協会(ACCS)は4日、ネットオークションでソフトウェアを出品している者に対して、著作権に関する注意を喚起するメッセージを送信する活動を開始したと発表した。まずは7月下旬より、Yahoo!オークションを対象に行なっている。

 ACCSの活動は、「accspiracy」というYahoo! JAPAN IDを使い、出品ページのQ&Aからソフトウェアの出品者に対して直接メッセージを送るというもの。メッセージでは、パソコンソフトやアニメ/ゲームソフトを出品する際には著作権に十分配慮するよう求めており、詳しい説明ページのURLが記されている。

 その説明ページでは、海賊版ソフトの刑事摘発事例を紹介したうえで、「万が一、今回のオークションの出品物が、ビジネスソフト、ゲームソフトなどのコンピュータソフトやビデオソフトなどの海賊版であった場合には、直ちに現在出品しているオークションを停止することをお勧めします」「『みんながやっているから』と軽い気持ちで始めたことでも、上記のように大変な事態を招くことがあることを忘れないで下さい」と呼びかけている。

 ACCSによれば、最近では明らかに海賊版ソフトと判断できる出品がなくなり、「極端な話、落札しないとわからない状況になっている」という。このような場合、従来はヤフーに調査を依頼し、ヤフー側で海賊版と判断できたものについて削除してもらっていた。しかしこの方法ではネットオークション事業者にとっても大きな負担となることから、ACCSでは、直接出品者にメッセージを送る今回のような活動を開始することにした。

 メッセージ自体、警告文というほど厳しい口調ではないが、著作権に疎い一般ユーザーへの啓蒙に限らず、広く“グレーゾーン対策”として継続するとしており、価格などから海賊版と推測されるものについて「少なくとも、ACCSは見てますよ」と注意を促していく考えだ。メッセージは、7月22日から8月1日までに300件のオークションに送付され、その結果、これがきっかけで自主的に出品を中止したと思われるものが90件あるなど、効果を発揮しているという。

 なお、このYahoo! JAPAN IDは、ACCSがヤフーから正式に貸与を受け、Yahoo!オークションの出品者に対する質問などに利用している専用IDだという。 ACCSでは今後、まだ具体的な予定はないとしながらも、他のネットオークション事業者とも協力し、活動を広げていきたいとしている。


関連情報

URL
  ニュースリリース
  http://www.accsjp.or.jp/release/030804.html
  関連記事:WinMXで入手した海賊版ソフトをYahoo!オークションで販売していた男、逮捕
  http://internet.watch.impress.co.jp/www/article/2003/0423/accs.htm
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  http://internet.watch.impress.co.jp/www/article/2003/0530/accs.htm
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  http://internet.watch.impress.co.jp/www/article/2003/0619/accs.htm


( 永沢 茂 )
2003/08/04 17:55

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