米Pew Internet American Life Projectが5月に行なった著作権に関する意識調査によれば、インターネットユーザーのうち音楽をダウンロードする人の67%もが、「ダウンロードした音楽に著作権があるかどうかを意識していない」と回答していることがわかった。Napster事件などを経て企業側の著作権の意識はかなり高まってきているようだが、個人レベルではまだまだ意識は低いことが浮き彫りになった形だ。
著作権を意識していると回答した人は27%。6%はわからないと回答。著作権についての意識は、上がらないどころか実は下がっているとも言われる。実際、今回の調査では、2000年の前回調査時よりも、著作権を意識しないと回答した人が増加。前回の61%から67%になっている。音楽のダウンロードが一般化しただけという見方もできるものの、不法行為という意識をあまり持たないまま、ネットユーザーが著作権を侵害している現状が見えてくる。
ファイル共有についても同様の傾向が見られる。ファイル共有を行なっているユーザーのうち、共有するファイルが著作権に関わるものかどうかについて65%が「意識していない」と回答。30%は著作権に関して認識があった。5%は「わからない」と回答した。
年齢層で見ると、18~29歳の層では、72%が意識しないとしており、30~49歳では61%に減少している。若年層では顕著だが、中年層でも意識に大差はない。性別、人種、収入別でもそれほど大差はない結果が出た。著作権意識の啓蒙は今後も難しそうだ。
関連情報
■URL
ニュースリリース(英文)
http://www.pewinternet.org/reports/toc.asp?Report=96
( Gana Hiyoshi )
2003/08/06 15:34
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