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ポータブル機器への無線接続速度を最大55Mbpsにできる「IEEE802.15.3」


 IEEEが近距離における無線接続、いわゆるWireless Personal Area Network(WPAN)に関する最新の規格「IEEE802.15.3」を標準規格として批准したことを発表した。これによりWPANの最大データ通信速度が、これまでの1Mbpsから55Mbpsへと大幅に向上した。

 IEEE802.15.3は免許を必要としない2.4GHz帯を使用し、固定機器やポータブル機器との間のネットワークを構築する。データレートは11、22、33、44、55Mbpsから選択することができ、実際のスループットは45Mbpsに達すると推測されている。また最大で245台の無線機器に最大55Mbpsで接続することができ、接続距離は数センチから100メートルまで幅に余裕がある。例えば、50メートルの距離で55Mbpsで接続することができ、100メートルの距離でも22Mbpsで接続できるという。

 IEEE802.15.3を実装した機器は、アドホックに接続してP2Pネットワークを構築する。ネットワーク上のデータは、米国政府が定めた暗号規格である「AES 128」で保護することもできる。また既存のWPANである、BluetoothやWi-Fiとして知られる802.11規格の製品とも共存できる。

 IEEE802.15.3について、IEEE802.15ワーキンググループ議長Robert F.Heile氏は「我々は過度に価格を上げることなくマルチメディア、静止画像、オーディオコンテンツをホームネットワークで転送してポータブルデバイス同士を接続できるようにしたいというエンドユーザーとメーカーからの強い要望に基づき、この標準規格を作り上げた」と説明し、コンパクトフラッシュカードに収められる程の小ささとコストパフォーマンスを実現していると説明している。


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URL
  ニュースリリース(英文)
  http://standards.ieee.org/announcements/pr_802153.html


( 青木大我 taiga@scientist.com )
2003/08/08 11:58

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