米SCO Groupは11日、Fortune 500に名前を連ねる企業1社がSCOから知的財産権を利用するためのライセンスを購入したと発表した。
SCOによると、契約に含まれる秘密条項によりこの企業の名前と契約の金額などの詳細事項は明らかにできないとしているが、この企業が使用しているLinuxサーバーそれぞれに必要なライセンスが購入されたと説明している。
これについてSCO上級副社長でゼネラルマネージャーでもあるChris Sontag氏は「このFortune 500企業はLinuxに見つけることが出来るSCOの知的財産権に対して金銭を支払う重要性を認識しており、今やSCOからの合法的なライセンスをのもとで彼らの環境でLinuxを走らせることができるようになった」とコメントした。
SCOのこの一連の動きに関しては、7日にIBMがSCOを逆提訴していることも大きな話題となっている。IBMはSCOが以前にLinuxをGPLに基づいて配布した事実を挙げた上で、SCO自身がIBMの4つの特許を侵害していると訴えている。また大手LinuxディストリビューターのRed Hatも、SCOの知的財産権を侵害していないことを証明するための裁判を起こしており、SCOに対する風当たりは強くなっている。
SCOは先週ライセンスプログラムの価格体系を発表し、その中で最も安い価格ではLinuxが動作しているコンピューター1台当たり699ドルのライセンス料金を要求している。SCOとしては今回ライセンス購入の実績を作ることができ、大きな前進を果たしたと言える。それだけに今回契約したとされるFortune 500企業が公表した価格で契約したのか、あるいは大幅なディスカウントを受けたのか、細かい契約条件なども注目される。
関連情報
■URL
ニュースリリース(英文)
http://ir.sco.com/ReleaseDetail.cfm?ReleaseID=115862
( 青木大我 taiga@scientist.com )
2003/08/12 12:20
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