米StreamCast Networksは26日、P2Pファイル交換ソフト「Morpheus 3.3」をリリースした。ウイルス対策などのセキュリティ面とともに、ユーザーの匿名性を強化している。
Morpheus 3.3では、ダウンロードファイルからウイルスを遮断できるよう、アンチウイルスソフトを使って自動的にスキャンする機能を備えた。最近ではファイル交換ネットワークを通して感染するウイルスが蔓延しており、こうした機能の必要性が以前にも増して指摘されている。さらに不要なファイルを細かく裁断することによって、セキュリティトラブルを防ぐ「File Shredder」機能も追加している。
また、全米レコード協会(RIAA)が、音楽の著作権を侵害をしているファイル交換ソフトユーザー個人を訴追する意思を表明していることから、Morpheus 3.3ではパブリックプロキシーサーバーのネットワークを利用して自分のIPアドレスを隠す機能を強化した。さらに、ファイル交換ネットワークを監視しているとされるIPアドレスのブラックリストを取り込み、そこからのアクセスを拒否する機能も強化している。
Morpheusの開発元であるStreamCast Networksは、裁判で著作権侵害に関する直接の責任を免れる判決を得ているが、現実にはMorpheusなどのソフトウェアを使って音楽の不正コピーなどの海賊行為が行なわれている。RIAAはこの判決によって利用者の海賊行為が許されるわけではないことを強調し、海賊行為を行なっている個人を訴追する一方でStreamCast Networksなどの道義的責任を指摘し続けている。
関連情報
■URL
ニュースリリース(英文)
http://www.streamcastnetworks.com/08_26_03_morph33.html
関連記事:ファイル交換ソフトMorpheus、身元特定を防ぐプロキシー機能を搭載
http://internet.watch.impress.co.jp/www/article/2003/0716/morp.htm
( 青木大我 taiga@scientist.com )
2003/08/27 12:55
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