マイクロソフトは28日、9月より順次発売予定の「Microsoft Office 2003」シリーズに関するプレスセミナーを開催した。説明を行なったのは、Officeプロダクトマネージャの藤本恭史氏。
第1のターゲットはPCを利用する就業者、第2ターゲットは主婦や学生
セミナーでは、まず「現在のPC使用ユーザー」というノルド社会環境研究所の調査結果を示した。調査によると、現在15~69歳の人口は9,190万人で、その内57%の5,210万人がPCを利用しているとのこと。使用人口の内訳は、75%が就業者、25%が学生や主婦などの非就業者だった。このことから、マイクロソフトでは第1ターゲットをPC使用人口の75%を占める就業者とし、第2ターゲットを約1,300万人の自宅でPCを利用する非就業者と設定したという。
ブロードバンド普及で力を入れていくビデオチャットなどの各種機能
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Officeプロダクトマネージャの藤本恭史氏
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また、Officeの提案背景としてブロードバンドの普及やIT家電の出現を挙げ、Officeではこの受け皿としてOffice OnlineやOffice Home Style+、Officeツールをプッシュしていくという。Office Onlineは、WordやExcelなどの作業ウィンドウから調べたいキーワードを入力するとインターネットへ接続して検索を行ない、検索結果をデスクトップ上に表示する機能だ。キーワード検索だけでなく、オンライン翻訳やオンラインヘルプなども作業ウィンドウ上から行なえる。
Office Home Style+はコミュニケーションツールで、Outlook上で利用できるビデオチャットメールや似顔絵ウィザードなどのお楽しみ的な機能や、Word上で利用できる「スピーチ原稿ウィザード」などが用意されている。藤本氏が行なったデモでは、「結婚式」や「葬儀」などを選択した後、「自分は新郎の上司である」や「新郎新婦の名前」、「長めで丁寧に」や「短めにすっきりと」などの各種条件を選択すると、原稿が出来上がっていた。その後、自分で手を入れることもできる。
Officeツールで特徴的なのは、画像処理ツールである「Microsoft Office Picture Manager」だ。Picture Managerでは、デジカメ画像の自動修正機能やサイズ変更、赤目修正などの基本的な画像処理を行なうことができる。また、Outlookを利用してメール送信することもできる。
お勧めは「Professional Edition」
各エディションの位置付けについては、「Professional Edition」はビジネスマンが会社と家庭双方の利用を想定して作られており、最も広い利用範囲をカバーしているという。藤本氏は、「企業ユーザーに必要な機能が多く盛り込まれているお買い得なエディションだ」と評価している。
一方、「Standard Edition」はビジネスエントリーユーザー向けで、仕事で利用する必要最低限のアプリケーションを備えたとしている。また「Home Edition」は、家庭の母親や子供、学生の利用を想定し、コミュニケーションツールなどを意識的に拡充したエディションだと位置付けた。
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Office Onlineのデモ画面。「デフレ」を辞書検索している
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Office Home Style+のデモ画面。Outlookに似顔絵登録しようとしているところ。写真からキャプチャーすることができる
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関連情報
■URL
「Microsoft Office」のWebサイト
http://www.microsoft.com/japan/office/
・ マイクロソフト、「Microsoft Office 2003」を9月から発売(2003/08/26)
・ マイクロソフト、「Visio 2003」「Project 2003」を発表(2003/08/27)
・ マイクロソフト、「SharePoint Portal Server 2003」を9月から発売(2003/08/28)
( 大津 心 )
2003/08/28 20:25
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