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@police、7月期のインターネット治安情勢分析を発表


 警察庁は29日、セキュリティ情報サイト「@police」において、平成15年度7月期の「我が国におけるインターネット治安情勢の分析について」を公表した。同庁のサイバーフォースセンターでは、全国の警察施設のインターネット接続点に設置された侵入検知装置(IDS)を使って攻撃の監視を24時間行なっている。

 検知されたアラート情報を発信元国別でみると、7月には112カ国からの攻撃があった。米国(29.9%)、中国(16.7%)、韓国(9.4%)が上位を占め、これら3カ国で全体の56%にあたる。日本国内からの攻撃は、1,135件で8位(2.6%)だった。

 多くの攻撃はTCP 1080ポートへのポートスキャンだ。6月に比べ、米国からの攻撃は、TCP 1080ポートへの攻撃が1,259件増加した一方で、SQL Slammerワームが4,007件減少している。韓国からの攻撃でもTCP 1080ポートへの攻撃が1.8倍になったという。警察庁によれば、「TCP 1080ポートへの攻撃は、もっぱらWebの閲覧を代行するプロクシと呼ばれるコンピュータを探す行為であると推測される」としている。また、7月期においては、Windows RPCインターフェイスの脆弱性を悪用した攻撃は検知されなかったという。

 7月期の総検知数は、6月に比べて約3,900件減少した。これはオランダのドメインcyberangels.nlからの攻撃が止まったことが主な原因だ。これは、cyberangels.nlとスパム業者のかかわりが英国の記者によって明らかにされ、7月1日付で上位プロバイダーからのサービスを打ち切られたため。現在、同ドメインはアンチスパム団体が管理している。


関連情報

URL
  @police「我が国におけるインターネット治安情勢の分析について」(PDFファイル)
  http://www.cyberpolice.go.jp/detect/pdf/H150829.pdf
  関連記事:警察庁、1月からの3カ月間で5万1,000件のサイバー攻撃を検知
  http://internet.watch.impress.co.jp/www/article/2003/0502/npa.htm


( 岡田大助 )
2003/08/29 12:51

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