Kazaaの創業者を含む開発チームメンバーがP2P技術を使用したインスタントメッセンジャー(IM)電話「Skype」を開発し、ベータ版の配布を始めた。この英語ベータ版はWindows 2000/XPに対応し現在ダウンロード可能だ。
Skypeは、IMの電話機能を大幅に強化したアプリケーションで、通常の電話やIMアプリケーションに搭載されているIP電話よりも音質が良いとされ、通信をAES256ビットで暗号化できる機能を持つ。さらにMSN Messenger、ICQ、Yahoo Messengerなどは、ファイアウォールやNATを利用している場合、電話機能のために複雑な設定が必要であったり利用できないことが多いが、SkypeはファイアウォールやNATがあっても簡単に電話機能を利用できるという。
Skypeでは、Kazaaで使用されたP2Pネットワーク「FastTrack」で培った技術をさらに改良し、P2Pネットワークでありながら全てのノードを最短時間で検索できるグローバルユーザーディレクトリを構築した。そのためインターネット電話に必要なユーザーディレクトリサーバーが必要ないという。さらに、P2Pネットワークを通して音声通話を行なうため、ルーティングアルゴリズムを効率化した。
現在ベータ版のSkypeは無料で利用できるが、将来的には何らかの形で有料化する予定で、ベータ版では接続できないSIP電話や固定電話などへも通話できるように改良するとしている。
関連情報
■URL
Skype(英文)
http://www.skype.com/
( 青木大我 taiga@scientist.com )
2003/09/04 12:11
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