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アドビシステムズ・マーケティング本部デジタルイメージング&ビデオ部フィールドプロダクトマネージャー 栃谷宗央氏
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アドビシステムズは、画像編集ソフト「Adobe Photoshop」の次期バージョンから個人向けにライセンス認証(アクティベーション)を導入すると発表した。友人への貸し借りなど問題意識の低い“カジュアルコピー”を防止するのが目的だ。
今回発表されたライセンス認証は、製品のシリアル番号とユーザーのパソコンに割り当てられるユニークなライセンス番号をキーにしたワンタイムの認証コードで、ソフトウェアのロックを解除するというもの。認証はソフトウェアをインストールする最後の段階で行なわれる。その段階で認証をキャンセルしても、30日間の猶予期間中に認証を行なえばソフトのロックを解除できる。ネットに接続していれば、ロックが解除されるまでの流れを自動的に処理する。ネット環境がない場合も、専用電話窓口を利用して認証コードを獲得できる。
企業向けボリュームライセンスでの契約ユーザーは、ライセンス認証の必要がない。また、ライセンス認証が導入される個人ユーザーにおいても、PC2台までのインストールを許容するアドビシステムズとの使用許諾契約(EURA)の内容に変更はない。そのため、ライセンス認証後に譲渡することも可能だ。なお、譲渡されたソフトを使用する場合や、PCの買い替えや故障により3台目にインストールする場合は、電話窓口での手続となる。30日の猶予期間が経過した場合はソフトが起動しなくなるが、ネット経由もしくは電話窓口で認証した後、利用することが可能だ。
ライセンス認証の導入時期は未定だが、日本国内での最新バージョンAdobe Photoshop 7.0.1の次バージョンの製品で導入する。Windows向けのパッケージ版、アップグレード版、アカデミック版の英、仏、独、日各国言語版が対象となる。ただし、導入がマイナーバージョンアップの7.0.2になるか、メジャーバージョンアップの8になるかは未定としている。
なお、2003年4月からオーストリアではバージョン7.0.2を発売し、ライセンス認証の実証実験を行なっていた。技術の検証とユーザーからの意見収集を目的としており、現時点でカジュアルコピーの減少などの効果は不明だという。
アドビシステムズ・マーケティング本部デジタルイメージング&ビデオ部フィールドプロダクトマネージャー 栃谷宗央氏は、「ライセンス認証の導入で、正規ユーザーの権利を守るとともに、カジュアルコピーに対して抑止力になればと願っている。個人情報の扱いにも注意を払っており、認証とユーザー登録は別にした。今後は、Mac版をはじめ、アドビが扱う全製品に導入する方針だ」と語った。
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ライセンス認証時のスクリーンショット※なお、製品ではレイアウトなどが変更になる場合があります
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ネットを利用すれば、自動的に認証できる
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電話でも認証が可能だ
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関連情報
■URL
アドビシステムズ
http://www.adobe.co.jp/
Adobe Photoshop - Activation(英文)
http://pacific.adobe.com/activation/
Adobe Activation Process Demo(英文)
http://pacific.adobe.com/activation/demo.html
( 鷹木 創 )
2003/09/11 20:48
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