匿名でWebを閲覧するためのサービスを提供している米Anonymizerは11日、イラン国民が政府の検閲を回避してWeb上の政治的、宗教的コンテンツを閲覧できるようにするための匿名プロキシサービスを提供すると発表した。これは米国政府の米国国際報道局(USIBB)の支援のもとに行なわれる。
AnonymizerによるとWebを閲覧できるイラン国民は200万人に達すると考えられているが、イラン政府は政府にとって危険と判断される政治的、宗教的なコンテンツをブラックリストに乗せ、アクセスを遮断している。
Anonymizerはイラン国民がこの検閲を回避できるようにするため、人権団体から提供されたイラン国民のメールアドレスに向けて大量にメールやニュースレターを送信し、その中でこの匿名プロキシサービスのURLを提供する。このURLはVoice of America(VOA)ペルシア語サービスなどのラジオ放送局によっても放送される。もしこのURLがイラン政府によって遮断された場合には、適宜URLは変更されて継続的にサービスが提供されるようにする予定だという。
Anonymizerは同様のサービスを中国などに向けても提供しており、インターネット上の政治的な戦いは続いている。
関連情報
■URL
米Anonymizer(英文)
http://www.anonymizer.com/
( 青木大我 taiga@scientist.com )
2003/09/12 10:42
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