日本電信電話株式会社(以下NTT)は、スター型、リング型、メッシュ型などさまざまな接続形態(トポロジ)のネットワーク同士をシンプルなスター網で接続可能な「任意トポロジ対応ネットワーク」をNTTフォトニクス研究所で開発したと発表した。基本動作確認を終えたという。
 
  NTTによれば、ユーザー環境がブロードバンドに移行したことに伴い、ライブ映像配信などコンテンツが大容量化し、人気の高いコンテンツなどでは通信量需要予測を超える負荷が一時的に発生し配信不可能になる事態などが増えている。また、官公庁や企業などでもネットワークの相互接続が進み、ネットワーク接続需要が増大しているという。
 
  こうしたネットワーク接続需要の課題解決には、トラフィックが常に均等になるように経路を新設するなどの物理的ネットワーク構築が必要となるが、ここで問題になるのが既存ネットワークのスター型、リング型、メッシュ型などのトポロジや、信号方式、運用形態の違いだ。
 
  今回開発された「任意トポロジ対応ネットワーク」は、NTTフォトニクス研究所で開発したAWG-STAR技術をベースとしたもの。AWG-STARはWDM(光波長多重)技術とAWG(アレイ導波路回折格子)ルータを用いた経路選択技術で、WDM信号を波長により経路を振り分ける機能を持つ。また、各通信拠点に設置したWDM装置により光波長を制御し通信経路を選択することで、スター、リング、メッシュのいずれの接続形態でも混在した構成が可能になるという。
 
  NTTでは こうした柔軟なネットワーク接続が可能になることで、大規模な設備工事とそれに伴うサービス中断を行なうことなく、ネットワークの再構成が可能になるとしている。
  関連情報
 
 
■URL 
  ニュースリリース 
  http://www.ntt.co.jp/news/news03/0309/030917.html
 
 
 
( 工藤ひろえ )
 
2003/09/17 18:58
 
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