Internet Watch logo
記事検索
最新ニュース

KDDIと全国FM連合、携帯にFMチューナーを内蔵し新サービス


全国FM連合の代表とKDDIの高橋誠氏
 KDDIと全国53のFM放送局で構成される全国FM連合は、携帯電話を利用したインターネットサービスとFM放送を連携させたサービスを提供すると発表した。KDDIではFMチューナー搭載のau端末を年内にも発売する予定。

 今回のサービスは、年内にもauから発売されるFMチューナー内蔵携帯電話を利用してFM放送を聴きながら、ワンクリックで各放送局のWebサイトにアクセスできるというもの。放送局のサイトで現在放送中の曲を調べたり、アーティスト情報の検索、着うた配信サイトで聴いている曲の着うたをダウンロードするなど、幅広いサービスとの連携が可能で、番組へのリクエストなども受け付ける。

 チューナーのコントローラーはEZアプリ(BREW)で提供され、Webブラウジングの最中もラジオを聴くことが可能。位置情報を通知して、現在地付近の放送局をピックアップする機能なども利用できる。端末にはイヤホンを接続して利用し、イヤホンはアンテナの役割も担う。

 KDDIと全国FM連合では、今回の新サービスで「新FMライフスタイル」を提案するとしており、将来的にはFM放送と連動してCDやコンサートチケットなどの販売や、広告やキャンペーンの新展開なども行ないたいという。また、災害時のライフラインとして、普段持ち歩く携帯電話でFM放送が聞けるメリットもあるとしている。発表会ではFMチューナー内蔵モデルの詳細は明らかにされることはなかったが、KDDIでは年内にも対応端末を1機種を発売し、ユーザーの次第では今後標準サービスとして提供される見込み。

 なお、FM放送各局は今回の新サービスのために全国FM連合を設立。発表会の席では53放送局の社長や代表が一同に会し、FM放送局の意気込みを見せる形となった。エフエム東京の後藤 亘社長は、「携帯電話は1つの機能としては優れているが、放送とは感動を呼ぶコンテンツ、お互いに補完していきたい」とした。

 また、プレゼンテーションを行なったKDDIのソリューション事業本部コンテンツ本部長兼コンテンツ企画部長の高橋 誠氏は、今回のサービスによって「通信と放送の融合」が達成し、全国の放送局と連動した企画など「FM放送が聞けるだけじゃない」と強調した。「ボーダフォンがテレビを積むという話があるが、我々は音楽だ」としており、着うたの好調を背景にさらに音楽関係に注力していくとした。

 一方、ラジオの聴取率は下落傾向にあるが、FM局全体では10年前よりも微増ながら増えているという。全国FM連合では、ドコモやJ-フォンといった他キャリアへの働きかけは行なっていないという。


年内発売のFMチューナー内蔵モデルについて チューナーのコントローラーはBREWで提供

関連情報

URL
  ニュースリリース(KDDI)
  http://www.kddi.com/corporate/news_release/2003/0924a/index.html


( 津田啓夢 )
2003/09/24 21:29

- ページの先頭へ-

Internet Watch ホームページ
Copyright (c) 2003 Impress Corporation All rights reserved.