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もっとも関心が高くなっているキーワードには王冠マークが付くほか、初登場の語彙は点滅表示する
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NTTは9月30日、Web上の最新情報を収集し、カテゴリなどを自動分類した上でブラウザに表示してくれるシステム「HotWindow」を開発したと発表した。同社サイバーソリューション研究所(SL研)の実験サービスサイト「サイバートライアル」で10月1日より6カ月間公開する。Flash(バージョン7以上)の動作するブラウザに対応しており、サイバートライアルにユーザー登録(無料)することで利用できる。
HotWindowは、SL研の開発した「新鮮検索技術」で収集・分類したWeb上の最新情報の中から、カテゴリごとに特徴的な語彙を抽出し、話題性のあるものをブラウザ上にリストアップするもの。「PC・IT」「社会」「スポーツ」など9つのカテゴリを表わす円と、その中にいくつかのキーワードが表示されており、詳しく見たいカテゴリをクリックすると、その円が膨らんでさらに多くのキーワードを表示。それらのキーワードをクリックすれば、新鮮検索技術の検索結果ページが開く仕組みだ。SL研では、このGUIを「バブルアップインターフェース」と呼んでおり、全カテゴリの一覧性を保持したまま詳細情報を閲覧できるとしている。
表示されるキーワードは、そのカテゴリに高頻度で登場し、かつ鮮度の高いものを“特徴語”として自動抽出。検索結果ページで実際に閲覧された頻度の高いテーマ、すなわちユーザーの関心の高いテーマほどフォントサイズを大きく表示する。例えば、「サヨナラ勝ちで、18年ぶりのリーグ優勝! 大阪ではファンが……」といった記事が書かれたページの場合、「サヨナラ勝ち」は新鮮語ではなく、「大阪」「ファン」もカテゴリ特有ではない。「18年ぶり」「リーグ優勝」が特徴語にあたるという。自動抽出は15分間隔で行なわれることから、ブラウザ上で、話題や関心の時間的推移を確認することも可能だ。
NTTでは、ネット上の情報が過多となる中で、情報の受け手にとっては「何が新しいのか、どこを見ればいいか、何を見たらいいか」わらかなくなっている一方、情報の送り手にとっても「何が関心を集めるのか、発信のタイミングはいつがいいか」といったことが問題になっていると判断。情報に対するユーザーの関心の度合いと新鮮さを重畳してランクを付け、GUIで表示することで、Web上の情報の“今を切り取る”ことができるようにした。ユーザーが不案内のカテゴリでも、話題の流れを把握できるとしている。
今回の実験は、対象となるサイトを数百のニュースサイト/約100万ページに限定したものだが、収集対象となるサイトを設定することで、マーケティングや企業の危機管理、社会動向分析、ネットオークション把握などのツールとして応用できるとしている。
関連情報
■URL
ニュースリリース
http://www.ntt.co.jp/news/news03/0309/030930.html
サイバートライアル
http://www.cyber-trial.com/
関連記事:goo、国内8,000万Webページを対象とした「新鮮情報検索エンジン」の実験開始
http://internet.watch.impress.co.jp/www/article/2002/1203/goonew.htm
( 永沢 茂 )
2003/09/30 20:33
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