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gooとGoogle、インターネット検索の技術・マーケティング分野で提携

~「日本語検索において最高のものを提供する」NTT-X中嶋社長

(左)NTT-Xの中嶋孝夫社長
(右)米Google業務開発/営業担当副社長 Omid Kordestani氏
 ポータルサイト「goo」を運営するNTT-Xと米Googleは2日、日本語検索サービス分野における戦略的提携を締結したと発表した。gooは、12月1日よりGoogleの検索技術を取り入れた新しい検索サービスの提供を開始する。

 提携は、技術とマーケティングの両面に亘るもの。技術面では、gooの日本語処理技術とGoogleの検索エンジンおよびデータベースを組み合わせた検索サービスを開発し、「日本語検索において最高のもの(NTT-X中嶋社長)」を目指すとしている。マーケティング面では、Googleが提供しているキーワードターゲット型広告サービス「アドワーズ広告」をgooが採用する。

 gooは、Googleから検索データベースを含む検索基本機能の提供を受け、その検索結果に独自の検索キーワード自動補正機能の技術を加えた新しい検索サービスを提供する。gooが独自に実装する機能は、日本語の“ゆれ”と呼ばれるもので、送り仮名の違いや誤表記、略語などを修正して検索するというものだ。

 12月1日からgoo上で提供する新検索サービスの流れは、概ね以下の通り。

1.ユーザーが入力したキーワードをgooの独自技術で処理し「誤入力」などを修正
2.修正後のキーワードをGoogleの検索データベースに送信
3.データベースから送られてきた結果をさらに独自処理し、並べ替えなどを実施

 例えば、従来の検索エンジンでは『ドラえもん』を『ドラエモン』と入力すると、それぞれ異なる検索結果が表示され、『ドラエモン』では公式サイトが表示されない。このような“誤入力”は全体の12%に上るという。新しい検索サービスでは、『ドラエモン』と入力しても『ドラえもん』と同様の検索結果を出すことが可能だ。ただし、故意に『ドラエモン』と入力している場合を想定し、個別設定で修正を行なわない方法も検討中だという。

 また、新検索サービスへの移行にあわせて、有害コンテンツを排除する「アダルトフィルタリング」を導入するほか、独自データベースによる公式Webサイト表示サービス「ぴったりgoo」なども開始する。

 NTT-Xの中嶋孝夫社長は今回の提携について、「今回の提携によって、『遂に国産の検索エンジンが無くなったか』と嘆くユーザーも居るかもしれない。しかし、そうではない。検索は、主にフロントエンドエンジンとバックグラウンドエンジンに分けられる。今回の提携によって、バックグラウンドのエンジンはGoogleのものになるが、実際にユーザーが目にする検索結果には、当社の技術で処理されたものが表示されるからだ。今後は、“最高の日本語検索エンジン”を目指し、両社協力で開発も行なっていく」と語った。


関連情報

URL
  ニュースリリース
  http://help.goo.ne.jp/info/n_release/n_031002.html
  Google
  http://www.google.co.jp/


( 大津 心 )
2003/10/02 17:56

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