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KDDI、最大1Gbpsのアクセス回線で提供する「光プラス」サービス


 KDDIは8日、光ファイバを利用して、主に集合住宅を対象にインターネット接続や電話、多チャンネル放送などを提供する新サービス「KDDI光プラス」を開始すると発表した。まずは10日よりインターネット接続の「光プラスネット」と「光プラス電話」を提供、12月に「光プラスTV」を開始する。


最大1Gbpsの光ファイバと専用CDNの組み合わせ

KDDIブロードバンド・コンシューマ事業本部ブロードバンド本部ブロードバンド企画部長の片岡浩一氏
 光プラスのアクセス回線は、マンションまでが最大1Gbpsの光ファイバ、建物内は最大70MbpsのVDSLなどで提供する。バックボーン部分は、従来のピュアなIPネットワークとは別に専用のクローズドなCDNを構築。全国規模の商用展開は初めてではないかというIPマルチキャスト技術も導入し、光ファイバの広帯域を生かす高品質な多チャンネル放送も実現した。バックボーンは、全国のKDDI拠点からNTT収容局までを10Gbps以上、NTT収容局間を2.4Gbps以上で結んでおり、ユーザー数に応じて増速していくという。

 このような高速ネットワークにより、光プラスネットでは、「従来はスピードが出ても10〜15Mbpsだった」という光アクセスサービスの高速化を実現しているという。月額料金3,900円のほか、初期費用17,000円と登録料3,000円が必要になる。なお、KDDIでは、建物内回線はVDSLがメインになると見ているが、新築マンションなどを対象としたEthernet方式のメニューも用意している。こちらは月額料金3,500円、初期費用15,000円(登録料3,000円は同じ)と、VDSLモデムを使用しない分安く設定される。

 また、これらの料金は1棟16契約以上が見込まれる場合の料金で、16契約未満の場合は別途料金を設定。さらに一戸建てにも提供はするが、その場合は月額料金9,300円(Ethernet方式に5,800円割り増し)、初期費用も30,000円(登録料3,000円は同じ)となる。やはり、1本のアクセス回線を占有することになるため、「誰にでもメリットがある料金とまでは行かない」(KDDIの片岡浩一ブロードバンド企画部長)と判断し、今回は集合住宅をメインに提供することにしたという。

 提供エリアは当初、マンションの多い大都市圏を予定しており、2003年度に札幌、仙台、千葉、埼玉、東京、神奈川、名古屋、滋賀、京都、大阪、兵庫、奈良、広島、高松、福岡の一部で展開。まずは主に大規模マンション向けに提供を開始したのち、2004年度に中規模マンションにも拡大し、2005年度以降、小規模マンションやアパート、一戸建てを含めて全国にエリアを拡大する。2007年度までに300万加入を目指す。

【お詫びと訂正】
 記事初出時、一戸建てに提供する場合のアクセス回線について「最大1Gbpsのアクセス回線を占有することになる」としておりましたが、正しくは「1本のアクセス回線を占有することになる」です。ご迷惑をおかけした皆様にお詫びするとともに、ここに訂正させていただきます。


110番や119番もできるIP電話サービス

 光プラス電話は、IP電話技術を用いながらも、既存の加入者電話とほぼ同等の機能を実現したという、月額1,980円の固定電話サービス。現在の電話番号がそのまま利用できるのをはじめ、110や119といった緊急通話のほか、117、177なども当初よりサポート。さらに、割込通話(月額300円)や発信番号通知(月額400円)などのオプションサービスも用意する。もちろん、既存のIP電話と同様、光プラス電話加入者同士またはKDDI-IP電話加入者向けの無料通話や、一般加入電話向けに国内一律3分8円、米国向けに1分9円などの格安通話サービスも提供する。このほか、携帯電話とPHSへの発信も11月から可能になる。

 今回のサービスは、KDDIが電話事業者として蓄積してきた公衆電話網のノウハウを活用し、IP電話のソフトウェアスイッチに加入者交換機の機能を備えることで実現したという。AUの携帯電話事業で緊急通報への対応経験もあったとしており、誰がどこからかけているか特定できる、呼び返しができるなど、緊急通報で要求される条件に対応できた。これらの条件は、「ハードルが高く、既存のIP電話事業者が手を付けてこなかった。KDDIが特に変な機能を使っているわけではない」(片岡部長)としている。今後も、NTTの加入者電話の各種サービス利用率を調査し、必要な付加機能を提供していく方針だという。

 なお、光プラスネットの月額料金3,900円(Ethernet方式では3,500円)、光プラス電話の月額1,980円はそれぞれ単品加入の場合の価格で、ネットと電話のセットでは月額4,550円(Ethernet方式では4,150円)となる。KDDIでは、BフレッツやADSLと比較しても、画期的な低料金を実現したとしている。


ビットレート4Mbpsの光ファイバ放送サービス

 光プラスTVは、KDDIが電気通信役務利用放送法にもどづく放送事業者となって提供するもの。IPマルチキャストと優先パケット制御により、品質を確保した多チャンネル放送サービスをテレビ向けに提供する。「Viewsic」「カートゥーンネットワーク」「スポーツ・アイESPN」など28チャンネルの放送サービスのほか、約2,000作品のビデオオンデマンドサービスを提供する。ビットレートが4MbpsのMPEG2配信により、DVD並みの映像品質を実現しているという。さらに今後は、CSやCATVで配信されている番組についても、「地上波以外の放送と呼ばれるものは対象としていく」(片岡部長)方針だ。

 光プラスTVの料金だが、これについては単品メニューが設定されておらず、ネットおよび電話とのセットメニューで6,950円(Ethernet方式では6,550円)となっている。このほか、ネットとTVだけ、電話とTVだけのセットニューもある。

 なお、光プラスTVの基本料金には多チャンネル放送のうち25チャンネルの視聴料と、ビデオオンデマンド3作品の視聴料が含まれている。多チャンネル放送のうち「スター・チャンネル」など3チャンネルが別料金となるほか、毎月4作品目以降のビデオオンデマンド作品にの視聴ついては1作品100〜400円程度の別料金となる。


専用の宅内端末でセットアップ不要の環境を提供

 今回発表された3つのサービスでは、新開発した宅内端末を用意している点も特徴だ。光プラスネットと光プラス電話には、ブロードバンドルータ機能とIP電話モジュール機能を搭載したホームゲートウェイ(NECアクセステクニカ製)が提供される。

 これに加えて光プラスTVには、ホームゲートウェイと家庭用テレビとの間に接続するセットトップボックス(松下電器産業製)も用意される。いずれも、回線につなげば設定がセンターからダウンロードされるという「ゼロアドミニストレーション」機能により、PCユーザーでなくとも利用できるよう配慮した。なお、VDSLモデムやSTBなどの利用料は、月額料金に含まれている。


新開発した宅内機器。サービス開始の10日からほどなくして、東京都内の2つのマンションでファーストユーザーが現われるという セットトップボックスでテレビ向けに提供される「光プラスTV」のポータル画面。映像配信のほか、別料金の通信カラオケサービスもある

関連情報

URL
  ニュースリリース
  http://www.kddi.com/corporate/news_release/2003/1008/index.html
  サービス紹介
  http://bb.kddi.jp/
  関連記事:KDDI、光ファイバでTV・IP電話・インターネットの統合サービス
  http://internet.watch.impress.co.jp/www/article/2003/0508/kddi.htm


( 永沢 茂 )
2003/10/08 20:57

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