米Federal Communications Commission(FCC)は7日、先進30カ国のブロードバンド接続に関する調査を発表した。
調査は、OECD(Organisation for Economic Co-operation and Development)に属する先進30カ国を対象に行なわれたもので、なかでも韓国、カナダ、ベルギー、デンマーク、スウェーデン、米国、スイス、日本、ドイツ、英国の10カ国に焦点を当てて分析されている。
2002年時点でのブロードバンド加入率では、韓国が1位で21.4%となっており、2位カナダの11.7%を大きく引き離している。米国は6.9%で6位、日本は6.1%で8位。一方、加入者数では、米国が1位で1,982万人、2位が韓国で1,013万人、3位は日本で781万人だった。
加入者の回線種別では、韓国、日本、ドイツなどはDSL加入者がケーブルインターネット加入者の約2倍居るのに対して、米国はケーブルテレビ加入者が1,130万人、DSLが660万人と、DSLを大きく上回っているのが特徴だ。
ブロードバンド回線の価格調査では、速度あたりの回線価格が比較されており、日本のYahoo! BBが1.57ドル/Mbpsで最も安かった。2位は韓国のHanaro + KTで3.88ドル、3位ベルギーのBelgacomで9.50ドルと続いている。この結果から、日本と韓国のブロードバンド回線の価格水準は非常に安く、なかでも日本のブロードバンド回線は世界的に見ても最安水準であることがわかる。
調査ではブロードバンド回線の接続料金と、20/40時間分のダイヤルアップ接続との料金比較も行なわれている。20時間分のダイヤルアップ接続料金との比較では、ベルギーと日本の2カ国だけが、ダイヤルアップの接続料金よりもブロードバンド利用料金の方が下回っていた。これが40時間分のダイヤルアップ接続価格との比較になると、ベルギー、日本、スウェーデン、スイスの4カ国に増える。
ベルギーと日本は、ブロードバンド加入率では3位と8位に位置しており、両国とも年々加入者が急増している。このことからFCCでは、日本とベルギーのようにダイヤルアップよりもブロードバンドの方が安い国においては、ブロードバンドへの切り替え動向が強く見られると分析している。
関連情報
■URL
ニュースリリース(英文)
http://hraunfoss.fcc.gov/edocs_public/attachmatch/DOC-239660A1.pdf
調査レポート(英文)
http://hraunfoss.fcc.gov/edocs_public/attachmatch/DOC-239660A2.pdf
OECD(英文)
http://www.oecd.org/
( 大津 心 )
2003/10/09 19:03
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