NTT東日本および西日本は、法人向けIP電話サービスを10月29日から提供すると発表した。100Mbpsの帯域保証型アクセス回線が必要だが、使用中の電話番号を同番移行することが可能。当初、NTT東では東京23区から、NTT西では大阪市から提供を開始する。
提供するIP電話サービスでは、呼制御プロトコルにSIP(Session Initiation Protocol)を採用し、NTT東西の「メトロイーサ」「アーバンイーサ」など、100Mbpsの帯域保証型アクセス回線を利用する。さらに、同時接続数やチャネル数を管理することで、音声品質は固定電話に相当するという。
また、「050」から始まるIP電話専用番号ではなく、市外局番から始まる「0A~J」形式の番号を割り当てるのが特徴で、旧来から利用していた電話番号からの同番移行が可能だ。ゲートウェイ機器などを利用して、既存の電話交換機(PBX)なども活用できるほか、オプションサービスとしてPBX機能などをNTT東西側で管理・運営するIPセントレックス機能も提供する。
具体的な機能は、発着信が「固定電話」「IP電話」「携帯電話/PHS」「国際電話」などに対して可能で、発信者電話番号通知も選択できる。ただし、「110」「119」「118」への緊急通信は発信不可能。このほかの機能として、「発信電話番号表示」や「一般代表」、「転送」「指定着信許可/拒否」などをサポート。「非通知着信拒否」や「ダイヤルイン」なども利用できる。
オプションサービスのIPセントレックスでは、「IPセントレックス内線」「IPセントレックス内線代表」「内線転送」「発信接続規制」などをサポートしている。
初期費用は、アクセス回線ごとの契約料800円、回線収容部工事費2,400円、工事ごとの基本工事費1,000円、交換機などの工事費1,000円が必要。同番移行工事は番号ごとに2,000円で、契約者回線番号や内線番号の設定にも番号ごとにそれぞれ700円が必要になる。月額基本料は100チャンネルまでが80,000円で、以降はチャンネルが増えるごとに800円追加。電話番号の使用料は番号ごとに月額100円。IPセントレックス料金は、基本プランで内線番号ごとに600円、エコノプランでは3,000番号まで600,000円で、以降は番号ごとに200円。
通話料は、同一契約者グループの通話は無料で、異なる契約者間の通話や固定電話との県内通話は3分6円。固定電話との県間通話は3分10円となっている。NTTドコモの携帯電話との通話は30秒9円、ドコモ以外の携帯電話事業者とは30秒10円。他社IP電話050番号への通話は、NTT-MEへは3分10.4円、ソフトバンクBBやフュージョンコミュニケーションズ、ぷららネットワークスへは3分10.5円、NTTコミュニケーションズやKDDI、日本テレコム、パワードコムへは3分10.8円となっている。
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サービス概要
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関連情報
■URL
ニュースリリース(NTT東日本)
http://www.ntt-east.co.jp/release/0310/031017.html
ニュースリリース(NTT西日本)
http://www.ntt-west.co.jp/news/0310/031017.html
・ 総務省、NTT東西の法人向けIP電話サービス、050着信について認可(2003/10/03)
・ NTT東西、「0A~J」形式の電話番号を利用する法人向けIP電話サービス(2003/08/08)
( 鷹木 創 )
2003/10/20 13:06
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