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マルチキャストMPLS対応ルータの構成
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NTTは20日、「マルチキャストMPLSプロトコル」を考案し、米Motorolaと共同でルータソフトウェアを開発したと発表した。従来のIPマルチキャストで問題となっていた通信品質や信頼性を解決し、全国規模の大規模配信ネットワークが実現できるという。
NTTの開発したマルチキャストMPLS技術は、これまで1対1接続専用だったMPLS(Multi-Protocol Label Switching)技術にマルチキャスト機能を付加したもの。MPLSの持つQoS機能や、経路指定を行なうトラフィックエンジニアリング機能を使って、マルチキャストの帯域制御や経路分散、輻輳回避を行なう。ネットワークの使用状況を考慮しながら最適な経路を算出するNTT独自のアルゴリズムを備えているほか、配信ネットワークのツリー構造を送信側/受信側から柔軟に変更できるのも特徴だ。
Motorolaと共同開発したルータソフトウェアは、NTTの開発したマルチキャストMPLSプロトコルと最適経路計算アルゴリズムを搭載したものだが、Motorolaが市販しているルータソフトウェアを拡張したものであるため、ルータへの実装も早期に可能だという。
NTTでは現在、マルチキャストMPLSプロトコルの標準化をIETFに提案中で、次世代ブロードバンドにおける映像配信サービスや双方向テレビへの適応を検討していく。具体的なスケジュールは未定だが、NTTグループの各事業会社でも興味を示しているという。
関連情報
■URL
ニュースリリース
http://www.ntt.co.jp/news/news03/0310/031020.html
関連記事:NTTとTAO、25Mbps・HD映像の多地点同時配信に成功
http://internet.watch.impress.co.jp/www/article/2003/0530/tao.htm
( 永沢 茂 )
2003/10/20 18:10
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