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ヤフーの2Q決算、オークション事業の売上高が48億円


四半期ごとの売上推移
 ヤフー株式会社は21日、2003年度第2四半期および中間決算を発表した。同四半期の売上高は175億円(前四半期比12.8%増、前年同期比61.0%増)、営業利益は92億円(前四半期比9.4%増、前年同期比71.4%増)、上半期の売上高は331億円(前年同期比70.9%増)、営業利益は176億円(前年同期比86.4%増)と、「引き続き堅調に推移」(井上雅博代表取締役社長)した。月間ページビューは165億PVを達成している。

 各事業部ごとでは、オークション事業部が48億円(前四半期比11.5%増、前年同期比80.6増)ともっとも高い売上高を示した。夏期休暇の影響により8月の取扱高などが一時的に低迷したが、9月後半から順調に増加。「9月28日には、1日あたりの取扱高が過去最高」(井上社長)ととなった。また、1,000万件以上の出品が可能なシステムを導入。9月末の総出品数は447万件に上った。今後は、オフラインも含めたプロモーションを実施する予定で、年末には東京ビックサイトでフリーマーケットを開催するという。

 Yahoo! BB事業部の売上高は31億円(前四半期比20.5%増、前年同期比32.9%増)。顧客獲得インセンティブや継続インセンティブなどの売上高に占める割合は48.7%(15億円)で、前年同期比では21.4%の減少となったが、前四半期比では12.7%の増加に転じている。なお、7月末にヤフー経由の会員獲得数が100万人を突破し、9月末のYahoo! BB接続会員は324万人に達したことを改めて発表した。Webサイト作成ツール「ジオクリエーター」や「Yahoo!メール」のアドレス変更サービスなど、今後もサービスを充実させ、新規顧客の獲得や既存顧客の囲い込みを図る。


オークション事業部 Yahoo! BB事業部

広告事業では、過去最高の売上高を記録した
 ショッピング事業部では、2003年7月から「セレクトストア」と「ストア」の2階層化を実施。「品揃えを充実させるために、より広く店舗を誘致する戦略」に移行したため、9月末のストア数は565店舗と前四半期比で325店舗(135.4%)の増加となった。

 全体における広告売上では、四半期で48億円(前四半期比10.5%増、前年同期比58.4増)と過去最高の売上高を記録。「“夏枯れ”の時期に加え、冷夏などの影響で、広告市場全体が厳しい状況だった」(井上社長)とし、ナショナルクライアントも広告宣伝費の削減を行なうなど、トップページなどの主力広告商品は苦戦したという。その一方で、大容量のバナー広告が配信できる新商品の開発や、インターネットと親和性の高いIT、不動産、人材、教育といったクライアントに対するキャンペーンの実施、スポンサーサイト関連の売上の順調な推移などにより、高い水準の売上高を達成できたとしている。


ナショナルクライアントの動向 売上高の業界別シェア

 検索サービスにも触れ、「(検索サービスは)ヤフーの全てのサービスにつながるハブ。最近では、Googleの方が良いとする人が増えてきているらしいので、サービスの充実に努めるつもりだ」(井上社長)。スポンサーサイトの収益拡大のため、ユーザーインターフェイスを見直すとともに、カテゴリ検索をリニューアルし、検索結果の質の向上を目指す。

 このほか、「Yahoo!アバター」や「Yahoo!プレミアム会員」などの有料サービスも順調にユーザーを増やしているという。また、法人営業を強化するため、10月1日から法人営業本部を設置している。

 なお、ヤフーでは同日、10月28日から東京証券取引所市場第一部に上場されると発表している。


関連情報

URL
  投資家向け情報
  http://docs.yahoo.co.jp/info/investor/jp/
  関連情報:ヤフー、2003年第1四半期決算好調。東証に上場申請
  http://internet.watch.impress.co.jp/www/article/2003/0717/yahoo.htm


( 鷹木 創 )
2003/10/21 20:20

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