京都大学の研究グループやオムロン、NTTコムウェアなどで構成される産学官共同の「SOBA(Session Oriented Broadband Applications)プロジェクト」は、共有空間を作り出す「フレームワーク1.1」の無料配布を開始した。Windows XP/2000のほか、Redhat Linux 9以降に対応する。
SOBAプロジェクトの「フレームワーク」は、ブロードバンドとP2Pアプリを使用して共有空間を作り出す枠組み。共有空間を生成し、必要に応じて分割・統合・消滅を行なったり、共同でアプリケーションを扱えるといった機能を持つ。最新版のフレームワーク1.1では、新たにLinuxに対応。Windows間だけでなくWindowsとLinuxでもコミュニケーションが取れるようになった。動画のストリーミング配信などの速度と安定性が向上したほか、共有空間の動的操作に関する安定性や、通信相手を探す検索機能の信頼性が向上したという。
また、「フレームワーク」の携帯電話対応版も発表されたが、こちらは、公開しておらず、入手するにはSOBAプロジェクト事務局へ連絡する必要がある。
「携帯電話対応フレームワークα版」では、iアプリ対応携帯電話とPCでコミュニケーションができる機能を搭載。PCで作成した共有空間に、携帯電話からチャットに参加したり、撮影した画像を送信できる。PCで作成した画像を携帯電話で閲覧することも可能だ。なお、携帯電話対応フレームワークα版は、フレームワーク1.1には含まれない。
SOBAプロジェクトでは、「携帯電話やPDAへの対応、Webとの連携機能、既存アプリの共有機能、ルータを介したネット経由の接続を可能にするUPnP機能などの開発が進行中だ」としている。
関連情報
■URL
「フレームワーク1.1」のダウンロードサイト
http://www.incpod.org/soba/download.html
SOBAプロジェクト
http://www.soba-project.org/
関連記事:P2Pフレームワーク「SOBA」での論文共同作成を支援する「TECOAS」
http://internet.watch.impress.co.jp/www/article/2003/0428/soba.htm
関連記事:ブロードバンドを活用した共有空間を目指す産学協同プロジェクト「SOBA」
http://internet.watch.impress.co.jp/www/article/2001/0904/soba.htm
( 鷹木 創 )
2003/10/24 17:02
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