野村総合研究所(NRI)は、eビジネス市場2分野、デジタルコンテンツ市場6分野、プラットフォーム市場6分野における2008年までの成長予測を発表した。同社が発表した情報通信主要32分野の市場分析・規模予測の第2弾。なお、2003年度の市場規模についても予測値となる。
eビジネス市場では、BtoC、BtoBの2分野について予測した。BtoCのEC市場は、2003年度の市場規模が4兆7,100億円で、年平均成長率(以下、CAGR)は32.0%。またBtoBでは、2003年度には59兆4,000億円、CAGRでは21.3%に達する。2008年度にはBtoCで14兆2,000億円、BtoBで147兆6,000億円となり、「今後も2桁での成長が見込まれる」という。
デジタルコンテンツ市場では、モバイル系有料コンテンツ、オンラインゲーム、音楽配信、映像配信、電子書籍、eラーニングについて予測した。市場の規模では、モバイル系有料コンテンツが、2008年度には3,706億円市場に成長する見込み。ただし、この市場は、2003年度の市場規模でも2,639億円となっており、CAGRは10%程度に留まる模様。
また、eラーニングでは、企業向けを中心に堅調な成長を遂げると見込まれ、2008年度には1,305億円市場に成長するという。オンラインゲームについて、2008年度までに1,440億円の市場規模に拡大すると予測。NRIでは「今後、非PC端末に対する映像配信分野が注目される」としている。
プラットフォーム市場については、電子認証、DRM(デジタル利用権管理)、ネットワークセキュリティ、ISP、インターネット広告、課金・決済といった6分野を予測。今後、各市場の拡大に伴い、認証、課金・決済、セキュリティなどの機能が必要になるため、各分野で2桁以上のCAGRが見込めるという。
特に電子認証では2003年度で23億円の市場規模が、2008年度には647億円、CAGRで94.1%に達する見込みで、DRMにおいても2003年度で9億円の市場規模が、2008年度には89億円、CAGRで59.3%まで成長するとしている。
関連情報
■URL
ニュースリリース
http://www.nri.co.jp/news/2003/031113.html
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( 鷹木 創 )
2003/11/13 16:36
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