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ネットプライスの佐藤輝英代表取締役社長。「ちびギャザ」で大賞を受賞した
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NPOのEC研究会と日本オンラインショッピング(OLS)大賞実行委員会は、第7回OLS大賞の表彰式を開催した。応募総数は1,322件。大賞をはじめとする7部門の表彰が行なわれた。
OLS大賞は、規模やビジネスモデルごとにECサイトを表彰するもの。第7回からはモバイルコマース、ブロードバンド、ユビキタスに関連する賞を新設した。審査では、技術評価委員会にPC部門とノンPC部門を設置。また、中堅・中小サイトや地方サイトを重視したという。
大賞には、「ケータイで共同購入を実現したのは世界初」だとし、携帯電話向けギャザリングサイト「ちびギャザ」を選出。受賞したネットプライスの佐藤輝英代表取締役社長は、「当初PC向けサービスのみ提供していた。iモード端末が1,000万台を超えたあたりで、ちびギャザをオープン。当時は白黒液晶だったこともあり、“みせる”ために苦労したが、その工夫が現在の発展につながっているのではないか」とこれまでの経緯を説明。「夏からはスイカを売り出し、5トンを売り切った。ケータイでも食品が売れることを実感した」と率直な驚きを述べ、「いよいよモバイルコマースの時代になりつつある。不動産以外に売れないモノはないので、さまざまなものを販売する仕組みを作っていきたい」と意気込みを語った。
最優秀大規模サイト賞は、ふたば書房のインテリアサイト「アンジェ」が受賞。OLS大賞実行委員会によれば「インテリア雑貨店として最高のセンス、デザインで、ホスピタリティも高い」ことを評価したという。最優秀中規模店部門賞に選ばれたのは、高知県・山岸竹材店の竹製品販売サイト「虎斑竹専門店 竹虎」。運営する山岸義浩氏は、「売上が100万に満たなかった頃は、“パソコンばかりして遊んでる”と思われ、おやつも出されなかった」と苦労を語った。最優秀小規模店部門賞には、長崎県・平山旅館の「壱岐もの屋」が選出。サイトを管理する平山旅館の“デジタル女将”平山佐知子氏は、「一部地域ではADSLが利用できるが、壱岐は離島なので全体的にはまだまだダイヤルアップ。私はISDNで更新している」と離島特有の環境についてコメントした。
続いて、リアル店舗との連携だけでなく携帯電話との相乗効果が評価された「TSUTAYA online」が最優秀モバイルコマース賞に、低価格なRFIDリーダライタを開発したアンプレットが最優秀ユビキタスネットワーク技術開発賞に選ばれた。また、実績がなかったため奨励賞となったが、不正コピー先からもライセンスを徴収できる電子書籍サービス「JoyPOP」が最優秀ブロードバンドビジネス賞を受賞した。このほか、福井県・米五の味噌販売サイト「米五のみそ」が奨励賞を受賞している。
なお、第7回OLS大賞の表彰式では、2003年7月4日に逝去したM&M研究所の三石玲子氏を偲んで創設した三石玲子賞の第1回表彰式も開催された。こちらは奨励賞、批評賞の2部門で表彰が行なわれた。
奨励賞部門では、ウェイズの雑貨サイト「社会にやさしい生活雑貨店WAYS SHOP」を第1席に、第2席にはフラワータイムの輸入雑貨サイト「Flower Time」を選出した。批評賞部門では、パソコン教室などを運営するマミオンの森万見子社長の「シニア向けウェブユーザビリティの課題~ECビジネス発展の鍵、中高年をターゲットにしたECの課題と解決法~」を第1席に選出。第2席には、国際ファッションセンターの萬福有子氏による「2008年、チャイナ・クリエーション爆発の日に」が選ばれている。
関連情報
■URL
日本オンラインショッピング大賞
http://news-japan.com/ols/
( 鷹木 創 )
2003/11/21 18:18
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