日本レコード協会(RIAJ)は26日、「大学ネットワークを利用した音楽著作物の著作権及び著作隣接権侵害行為の防止」を目的とした協力要請文書を、全国の国公私立大学と短期大学約1,200校に対して25日付けで送付したと発表した。
RIAJでは2002年12月からファイル交換ソフトを利用した音楽ファイルのアップロードの実態に関する調査を実施してきたが、著作権者や著作隣接権者の許諾を得ずにアップロードする不正行為が、全国の大学のネットワークを利用して行なわれている例が数多く見られた。このような状況に対し、RIAJではこれまで、実態調査の結果から不正利用が確認された40の大学に対して協力を要請。それらすべての大学で技術的対策や学生への指導、啓発活動などの対応がとられるようにになったという。
これに対して今回は、不正利用が確認されたかどうかに関わらず、上記40校以外のすべての大学を対象に協力要請文書が送付された。「違法対策活動を内外に告知し、著作権侵害行為に対して広く注意を喚起するとともに、大学との連携を強化し大学内での著作権侵害行為の発生を未然に防ぐため」だとしている。
RIAJによれば、ファイル交換ソフトを利用した不正な音楽ファイル交換は国際的に大きな問題となっており、国際レコード産業連盟(IFPI)や全米レコード協会(RIAA)でも啓発キャンペーンや、訴訟提起などを通じて積極的な対策が講じられているという。今回の活動も、これら国際的な動きに呼応するものだという。
関連情報
■URL
ニュースリリース
http://www.riaj.or.jp/release/pr031126_2.html
関連記事:RIAA、違法ファイル共有の個人を対象にした訴訟活動を開始
http://internet.watch.impress.co.jp/www/article/2003/0626/riaa.htm
関連記事:日本レコード協会、アーティスト122組参加の違法利用防止キャンペーンを展開
http://internet.watch.impress.co.jp/www/article/2003/0218/riaj.htm
■関連記事
・ RIAA、予告通りP2Pネットワーク利用者250人以上に対する民事訴訟を開始(2003/09/09)
( 永沢 茂 )
2003/11/26 14:03
- ページの先頭へ-
|