|
三重県松阪食肉公社専務取締役の服部 剛氏
|
|
下村 猛三重県松阪市長
|
三重県松阪市と三重県松阪食肉公社は、食肉事業者向けに松阪牛を専門に扱う「松阪牛枝肉ネットオークション」を12月9日から開始する。出品や落札には食肉公社との契約が必要で、利用料として出品者は落札価格の3%、購入業者は1.5%の手数料が必要となる。
松阪牛とは、兵庫県但馬地方で生まれた雌の子牛を中心に、22~36カ月にわたり三重県中部の松阪市を含む22の市町村で肥育し、出荷する牛のこと。そのなかでも、但馬産の子牛を900日間以上育てて出荷する牛を特産松坂牛と呼ぶ。松阪牛枝肉ネットオークションは、これら松阪牛の流通経路のひとつとして、価格の安定や、経路短縮による鮮度、衛生面の向上のために設立したという。
オークションは毎週火曜日の10時から14時にかけて開催される。まず食肉公社が、オークションの2カ月前に契約した生産者へ出品の確認を行ない、出品状況をサイトに反映。オークション直前の金曜日に最終出品頭数を決定し、月曜日の16時までに枝肉の状況がわかるように、画像や格付明細書などをサイトで公開する。価格については、食肉公社があらかじめ元値を設定する仕組み。東京食肉市場における格付ごとの取引価格の平均値をもとに決定するという。
なお、現時点での契約した生産者数は12で、購入業者数は35前後。三重県松阪食肉公社専務取締役の服部 剛氏によれば、「最終的には年内にも50程度の食肉業者と契約できる見込みだ。また、松阪牛の生産者は現在126戸だが、従来の業者とのつながりも大事なので、必ずしも全員にオークションへの参加を強く望んでいるわけではない」とコメント。「ただし、業者にとっても生産者にとっても流通チャネルが増えることが大事。これまで関東と松阪地方の販路は充実していたが、オークションを機会に全国に展開できれば」と期待を表わした。
下村 猛三重県松阪市長は、「いわゆる“狂牛病”(BSE:牛海綿状脳症)やブランド偽装事件などで、牛肉に対する消費者の不信感が高まったが、松阪では固体識別管理システムなどを公開して情報開示に務めている。今後も安全でおいしい食肉を提供していく」と述べた。
|
|
オークション画面。赤で表示されているのが最高価格を維持している商品、青が他のユーザーに最高価格を取られている商品。それら以外は入札をしていない商品となる
|
入札時には商品の詳細が表示される
|
|
|
おいしさは“霜降り”具合だけではなく、香りなど総合的な肉質で決まるという
|
会場では調理の実演も。奥に見えるのが国産牛の肉になる。“霜降り”具合の違いは一目瞭然
|
関連情報
■URL
松阪牛枝肉ネットオークション
http://www.mie-msk.co.jp/auction/
松阪牛個体識別番号
http://www.mie-msk.co.jp/cattle/
三重県松阪市
http://www.city.matsusaka.mie.jp/
三重県松阪食肉公社
http://www.mie-msk.co.jp/
( 鷹木 創 )
2003/11/26 15:15
- ページの先頭へ-
|