米国アリゾナ州フェニックスで開かれたIEEEコンピュータソサエティ主催の国際会議「SC2003」で、インターネットの高速利用に関するコンテスト「High-Performance Bandwidth Challenge」が行なわれ、米国の研究者グループがスループットの世界記録を樹立した。
記録は、昨年の記録を5Gbpsあまり上回る23.21Gbps。スタンフォード線形加速器センター、カリフォルニア工科大学、ロスアラモス国立研究所のグループが達成したもので、合計で6,551.134Gbitのデータを移動させることに成功した。
この結果についてコンテストの共同議長であるサンディエゴスーパーコンピュータセンターのKevin Walsh氏は、「この結果は印象深いものだが、チャレンジの目的はただ単にビットをネットワーク上でぶっ飛ばすことにあるわけではない。これは、本当に科学を推し進めることに関わっている。今年の競技会は、ハイパフォーマンスで広帯域なネットワークが現在の物理、生物、化学、コンピュータサイエンスなどの分野の科学研究において大きな役割を果たしていることを明らかにしている」とコメントした。
このコンテストには日本からも東京大学、富士通研究所、富士通コンピュータテクノロジーズのグループが参加し、長距離に渡って大量のデータを転送する部門で優勝した。その記録は、ディスク間転送で7.56Gbpsだった。
関連情報
■URL
コンテストの結果(英文)
http://scinet.supercomp.org/2003/bwc/results/index.html
東京大学のニュースリリース
http://data-reservoir.adm.s.u-tokyo.ac.jp/Phoenix-press.html
( 青木大我 taiga@scientist.com )
2003/11/27 12:38
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