NECは2日、サーバーのサービスを継続したままの状態でメンテナンスを行なうことができる技術「オンラインマイグレーション技術」を開発したと発表した。
オンラインマイグレーション技術は、複数のファイルサーバーを1台のファイルサーバーであるように仮想化することによって、管理者がメンテナンスを行なっている間でもユーザーが自由にファイルの読み書きを行なうことができるというもの。以下のような特徴によって実現したという。
1.ファイルサーバーの仮想化技術によって、ユーザーからは実際には複数あるファイルサーバーが1台に見える。
2.書き込みが行なわれている箇所を監視しながらファイルの移動を行なう技術によって、読み書きされている最中でも安全な移動が可能。
3.移動の前後でファイルのロック状態を引き継ぐ技術により、ロックした状態のファイルであっても安全な移動が可能。
4.処理の軽い仮想化アルゴリズムを採用したことにより、ファイル読み書きに対する速度低下が少ない。
この技術は、NECが2002年3月に開発した複数のファイルサーバーを仮想的に1つに見せる「ファイルサーバー仮想化技術」と組み合わせることによって、ユーザーがファイルの読み書きを行なっている最中でも、ファイルの移動を自由に行なうことができるようになったという。また、Network File System(NFS)やCommon Internet File System(CIFS)といった規格に準拠しているため、サーバーとクライアントの双方に特殊なソフトウェアは必要ない。同社では、2004年度中の実用化に向けて今後も開発を進めるという。
関連情報
■URL
NEC
http://www.nec.co.jp/
( 大津 心 )
2003/12/02 17:04
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