ソフォスは、2003年の「年間トップ10ウイルス・ランキング」を発表した。首位は「W32/Sobig-F(Sobig.F)」、「W32/Blaster-A(Blaster)」や「W32/Nachi-A(Welchia)」が続く。
年間トップ10ウイルス・ランキングは、ソフォスのカスタマーサポートセンターに対して、2003年1月1日から12月1日の間に世界各国の2,000万ユーザーが報告したコンピュータウイルスを集計したもの。首位は、独自のSMTPサーバーを利用して大量にメールを送信するワーム「Sobig.F」で、報告全体の19.9%を占めた。ソフォスによると被害のピーク時には、約40万件の感染通知メールを受信したとしている。
2位は8月以降猛威を奮ったワーム「Blster」で15.1%、3位はBlaster同様の脆弱性を狙う「Welchia」で8.4%となった。いずれも減少傾向にあるが、「発生後4カ月もの間、感染活動を続けていた」という。
4位以下は、「W32/Gibe-F」(7.2%)、「W32/Dumaru-A」(6.1%)、「W32/Sober-A」(5.8%)、「W32/Mimail-A」(4.8%)、「W32/Bugbear-B」(3.1%)、「W32/Sobig-E」(2.9%)、「W32/Klez-H」(1.6%)。ソフォスでは、Windows 32ウイルスがトップ10を独占したことから、ウイルス作成者は2004年もマイクロソフト製品を狙うと予測している。
また、OSに進入しリモートアクセスできるようにする“トロイの木馬型”ウイルスが増加していると指摘。「2003年に蔓延したトロイの木馬は、Windowsの脆弱性に対する修正プログラムを偽装する『Graybird』と、成人向け画像を偽装するスパムを不特定多数に送りつける『Sysbug』」を具体例に挙げた。
このほか、スパムメール対策サイトなどへ攻撃を仕掛けるワーム「Mimail-E」や「Mimail-H」などからスパム送信者とウイルス作成者が協力していると推測。PayPalの決済サービスになりすまし、感染PCから個人情報を盗み出す「Mimail-J」などの実例を挙げている。
関連情報
■URL
ソフォス
http://www.sophos.co.jp/
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( 鷹木 創 )
2003/12/03 19:41
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