Internet Watch logo
記事検索
最新ニュース

KDDI社長定例会見「番号ポータビリティはもっと幅広い議論が必要」


小野寺正社長

定例会見を行なうKDDIの小野寺正社長
 KDDIは16日、代表取締役社長の小野寺正氏が定例の記者会見を行ない、携帯電話や光ファイバの新サービスの状況や、番号ポータビリティの問題などについて言及した。

 10月10日に開始したKDDIの光ファイバサービス「光プラス」については、現在のところ1カ月あたり数百世帯程度の加入者があり、2004年度も引き続き集合住宅を中心にサービスを展開していくとした。また、12月12日から開始した映像配信サービス「光プラスTV」について、既存のケーブルテレビとの競合をどう考えるかという質問には、「光プラスTVでは地上波やBSなどの再送信を行なう予定はない」とし、それほど競合するものではないと語った。

 また、11月28日にサービスを開始された携帯電話の「CDMA 1X WIN」サービスについては、契約数などについては「サービスが開始されたばかりということもあり、まだ公表できる段階ではない」とし、今後はさらに高速性を活かした新しいサービスや端末などを提供することで、モバイル環境でのブロードバンドサービスを推進していきたいとした。

 総務省の研究会で検討が進められている携帯電話の「番号ポータビリティ」については、「KDDIとしては利用者の要望がある以上は進めていきたい」としながらも、「番号ポータビリティさえ導入すれば、問題がすべて解決するというわけではない」とし、導入にかかる費用やそれによって得られる利益など、必要なコストのきちんとした試算が十分になされていない段階で、まず導入ありきで議論が進んでいくことは避けたいと慎重な態度を示した。また、「研究会ではメールアドレスは別問題とされてきたが、国内でのメール利用率を考えれば、ポータビリティは電話番号だけという狭い領域だけでなく、もっと幅広い側面からの議論が必要なのではないか」と懸念を表明した。

 また、NTT東日本がBフレッツサービスについて独占禁止法の排除勧告の受け入れを拒否したことについては、「公正取引委員会からの指摘は、これまでKDDIが求めてきた光ファイバの解放についての要求とは必ずしも一致するものではない」としながらも、加入者系の光ファイバの解放についてNTT地域会社が後ろ向きの態度を取ることのないよう、今後とも注意深く見ていきたいと語った。


URL
  関連記事:番号ポータビリティ、研究会は導入前提の議論へ
  http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2003/12/16/1530.html
  関連記事:NTT東日本、Bフレッツに関する公正取引委員会の勧告受け入れを拒否
  http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2003/12/15/1494.html
  関連記事:KDDI、光ファイバを利用した映像配信サービス「光プラスTV」を開始
  http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2003/12/12/1480.html
  関連記事: au、高速通信が可能な「CDMA 1X WIN」を11月28日スタート[ケータイWatch]
  http://k-tai.impress.co.jp/cda/article/news_toppage/16596.html


( 三柳英樹 )
2003/12/17 18:11

- ページの先頭へ-

Internet Watch ホームページ
Copyright (c) 2003 Impress Corporation All rights reserved.