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米Verizon、顧客の身元情報を守るための裁判でRIAAに勝利


 米大手ISPのVerizonは19日、音楽の著作権侵害を行なっている顧客の身元を明らかにするよう命じた裁判所の判決に対して、コロンビア地区控訴審裁判所で勝利を収めたと発表した。

 これは、全米レコード協会(RIAA)が、音楽ファイルの著作権侵害を行なっていたとされるVerizonの顧客の接続記録にもとづいて、その身元を明らかにするよう求める召還礼状を提出していた裁判だ。

 Verizonは、この要求が米国のデジタルミレニアム著作権法(DMCA)の要求を満たしていないとしてこれを拒否した。同法はインターネット接続業者のネットワーク上にホスティングされたファイルにのみ適用されているのであり、顧客のコンピュータの中に保存されているファイルに適用することできないという理由である。RIAAはこれを受けて提訴し、レコード業界側に有利な判決を得たが、Verizonは即時控訴したために控訴審裁判に至り、今回の判決を受けることとなった。

 判決についてVerizon側は、「この決定は、著作権保持者あるいは著作権を持っていると主張しているだけの人物が、裁判所の書記官にたった1枚の書類を提出するだけでインターネットユーザーの個人情報を入手できかねないという過激で新しい召還プロセスを取り除いた。この有害な手続き方法は、すべてのインターネットユーザーを、個人情報の窃盗者や泥棒、ストーカーを含む潜在的な略奪者、自称アーティスト、詐欺師などの危険にさらすものだ」と強調している。

 Verizonは発表文中で、著作権保護を強力に支持することを表明しながらもRIAAの行動は非難している。また、RIAAはインターネットユーザーの安全とプライバシーを犠牲にすることなく、著作権保護を進めるための他の法的な手段が取れたのではないかと疑問を投げかけている。


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URL
  ニュースリリース(英文)
  http://newscenter.verizon.com/proactive/newsroom/release.vtml?id=83104
  関連記事:RIAAがKaZaAユーザーの身元開示請求裁判に勝訴
  http://internet.watch.impress.co.jp/www/article/2003/0122/riaa.htm
  関連情報:米Verizon、身元開示請求判決の執行延期を米控訴審に求める
  http://internet.watch.impress.co.jp/www/article/2003/0131/verizon.htm
  関連情報:全米レコード協会、KaZaAユーザーの身元開示請求訴訟で再び勝訴
  http://internet.watch.impress.co.jp/www/article/2003/0425/riaa.htm


( 青木大我 taiga@scientist.com )
2003/12/24 10:52

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