Linuxのオープンソース活動を支援するための非営利団体である米Open Source Development Labs(OSDL)は12日、Linuxユーザーが米SCOとの法廷闘争を支援するための基金「Linux legal defence fund」を設立すると発表した。
OSDLはすでに基金のために300万ドルの寄付を受け取っており、最終的に1,000万ドル規模の基金にしたい考えで、個人や組織、企業からの寄付を受け付けている。これまで寄付を行なったのはIBM、Intel、MontaVista Softwareなどである。
OSDLのCEOであるStuart Cohen氏は、「この基金は、OSDLがLinux業界にいる他のメンバーと協力して、SCO Groupが引き起こした法的な脅威に対して確固たる立場をとることを伝える明確なメッセージとなる」とコメントした。
OSDLの基金設立のニュースを受けてSCOもまた声明を発表。「これらベンダーの行動は、SCOの知的所有権がLinuxの中に見つかったという事実を変えるものではない。SCOの許可なく知的所有権を商業的に利用するLinuxのエンドユーザーは、SCOの著作権を侵害している」とコメントしている。
OSDLは、Linuxを利用している企業や、Linuxを支持するIT企業などによる世界的なコンソーシアムによって2000年に設立された組織だ。現在、Linuxの開発者であるLinus Torvalds氏が所属していることでも知られている。
関連情報
■URL
OSDLのニュースリリース(英文)
http://www.osdl.org/newsroom/press_releases/2004/2004_01_12_beaverton.html
SCOのニュースリリース(英文)
http://ir.sco.com/ReleaseDetail.cfm?ReleaseID=126359
関連記事:米SCO、UNIX関連の知的財産保護で警告レターを送付
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2003/12/25/1614.html
関連記事:Linux開発者のLinus Torvalds氏がトランスメタ社からOSDLへ移籍
http://internet.watch.impress.co.jp/www/article/2003/0618/linus.htm
( 青木大我 taiga@scientist.com )
2004/01/13 12:15
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