NTTデータや日本航空、佐川急便など各社は、無線ICタグ(RFID)を手荷物に取り付けることによって、手荷物を自宅で宅配業者に預ければ、自動的に搭乗便に搭載され、到着空港で受け取ることができる実証実験「手ぶら旅行」を3月に実施すると発表した。
この実験は、成田空港を利用する旅客に「手ぶら旅行」をして貰い、サービス受容性や運用の手法を検証するのが目的。国土交通省の空港を高度IT化するための構想「e-エアポート構想」の一環として実施されるもので、航空会社では日本航空(JAL)と全日本空輸(ANA)が参加し、航空宅配事業にはJALエイ ビー シーと新東京旅客サービス、宅配事業者では福山通運と佐川急便が参加する。
実験は、実験期間中にJALやANAを利用するユーザーを対象にモニターを募集して実施する。実施期間は3月1日から25日まで。募集は2月中旬頃に航空会社や宅配事業者が行なう。実験では、通常の旅行代金と宅配料金を支払うだけで、特に「手ぶら旅行」に関する費用は発生しないという。
実験の具体的な流れは、まず宅配事業者がモニターの自宅で手荷物を引き取る。その際、手荷物にRFIDが付与される。集荷された手荷物は成田空港まで搬送され、手荷物検査後に一時保管されるという。出発当日には、モニターが航空会社でチェックインすると、チェックイン情報を元に、手荷物が自動的に空港内で仕分けされ航空機に積み込まれる。モニターは目的の空港に到着後、手荷物受取所で受け取るだけでよい。また、モニターは手荷物の搬送状況を随時確認できるとしている。
NTTデータでは、「今回の実証実験で得られた結果から、ICタグに関する各種の評価分析を行ない、技術・運用・事業性の検証を行なう予定だ」とコメントした。
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「手ぶら旅行」実験のサービスイメージ
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関連情報
■URL
ニュースリリース
http://www.nttdata.co.jp/release/2004/011600.html
( 大津 心 )
2004/01/19 17:36
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