マイクロソフトは、Windows Updateにおいて、インストールしたはずの「MS04-003」のセキュリティ修正プログラム(パッチ)が何度も表示されてしまう不具合を発表した。
MS04-003は、ほとんどのWindowsにデフォルトで含まれるコンポーネントであるMDACの一部にバッファオーバーフローの脆弱性が存在するというもの。この脆弱性を悪用すると、PC上で任意のプログラムを実行できる。MDACは、Windows Server 2003/XP/2000/Meではデフォルトで含まれているほか、SQL Server 2000やMicrosoft Accessなどのアプリケーションにも含まれる。
今回の不具合は、MDACのバージョンが古い場合に発生するという。MS04-003を修正するためのパッチは、MDACのバージョン 2.5/2.6/2.7/2.8の4種類を対象としており、それ以前のMDACのバージョンを利用している場合には適用できない。
MDACバージョン2.5よりも古いバージョンを利用している場合でも、Windows Updateにアクセスした際には、MS04-003のパッチが「重要な更新」の欄に表示され、ダウンロードも可能なため、インストールできたつもりになる。しかし、パッチがMDACバージョン2.5以前のバージョンに対応していないため、実際にはインストールできていないのだという。このため、対象ユーザーはWindows Updateにアクセスするたびに、ユーザー自身はインストール済みと思っているMS04-003が何度も「重要な更新」の欄に表示される。
この不具合を解決するためには、パッチの対象となるMDACのバージョン2.5/2.6/2.7/2.8にアップデートする必要がある。新しいバージョンのMDACは、マイクロソフトのWebサイト「Universal Data Access 関連ダウンロード」からダウンロード可能。マイクロソフトによると、MDACを新しいバージョンにアップデートしたのち、再度Windows Updateにアクセスすれば、正常にMS04-003のパッチをインストールできるため、次回以降MS04-003が表示されることはなくなるという。
関連情報
■URL
ニュースリリース
http://www.microsoft.com/japan/support/sokuho/default.asp
Universal Data Access 関連ダウンロード
http://www.microsoft.com/japan/msdn/data/download.asp
・ ほとんどのWindowsに影響がある「MDAC」に脆弱性が発見される(2004/01/14)
( 大津 心 )
2004/01/26 16:17
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