ファイル交換ソフトウェアメーカーのSharman Networksが、「エンターテインメント企業各社がP2P企業に対抗するために共謀している」として、これらの企業を独占禁止法違反で訴えている裁判で、米裁判所は、エンターテインメント企業が提出した動議を却下、予定通り裁判を進めることが明らかになった。
この裁判では、エンターテインメント企業が、Kazaaのようなソフトウェアダウンロード技術(P2P)を開発する企業に対抗するために、不当に独占する行為を行ない、反競争的かつ不正競争の目的で種々のカルテルを結んでいると原告のSharman Networksが主張している。今回の不却下の決定は、独占禁止法違反での同様の他の訴訟にも影響を与えるものとして注目される。
決定では、Sharman Networksは、独占禁止法違反のほか、著作権侵害についても訴訟遂行が認められた。Sharman Networksの主張によれば、Kazaaソフトウェアに対してエンドユーザーライセンス契約をエンターテインメント企業側が破っているという。例えば、Kazaaソフトウェアを使用するとファイルが破壊されること、プライバシー権の侵害(ハッキング、キャッシュ調査など)、Kazaaユーザーに対する脅迫など、Kazaaユーザーを落としめるような行為をエンターテインメント企業側は行なっているという。
今後裁判所は、原告被告双方から書面を提出させ、本格的な審理に入る見込みだ。
関連情報
■URL
Sharman Networksのニュースリリース(英文)
http://www.sharmannetworks.com/content/view/full/275
( Gana Hiyoshi )
2004/01/29 11:41
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