米StreamCast Networksは3日、同社のP2Pファイル交換ソフトの新バージョンであるMorpheus 4を発表した。新バージョンでは、Kazaaなど欧米で広く利用されている複数の異なるP2Pクライアントに、Morpheus 4から同時接続可能という新機能を持つ。
発表によると、同時接続できるクライアントの種類は「Kazaa」「iMESH」「eDonkey」「Overnet」「Grokster」「LimeWire」「Gnutella」「G2」など。これら複数のP2Pネットワーク上のさまざまなファイルを同時に検索し、複数ソースから同時にダウンロードできる。
このほか、新機能としてVoIPによるボイスチャット機能を追加。ユーザー同士でリアルタイムに無料の音声通話ができるようになった。また、従来のバージョンにもあったプロキシネットワークなどを使って利用者のIPアドレスを隠ぺいする機能も引き続き利用できるようになっている。
異なるP2Pネットワークに接続できるファイル交換ソフトはMorpheus 4が初めてではないが、Morpheus 4のベータ版がすでに30万件のダウンロードがあり、大手ダウンロードサイトCNETのDownload.comではMorpheus 4がインターネットで9番目に人気のあるダウンロードソフトウェアとなっていることから、その影響力は極めて大きいと考えられる。
また、Morpheus 4はレコード業界との裁判の結果、違法なファイル交換に対する直接的責任を免れる判決を受けたため、合法的なファイル交換ソフトであるという、いわば「お墨付き」を受けた形となっている。ただし、当然のことながら違法なファイル交換については、P2Pソフトウェア自体の問題ではないという意味であり、Morpheus 4を使って違法なファイル交換を行なった場合、交換したユーザー自身は裁かれるのは言うまでもない。
関連情報
■URL
ニュースリリース(英文)
http://www.streamcastnetworks.com/02_02_04_morph40.html
Morpheus 4(英文)
http://www.morpheus.com/
( 青木大我 taiga@scientist.com )
2004/02/05 12:27
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