米Xeroxは26日、事前に何の手順を与えなくても自動的に文書の内容を“理解”し、その内容に応じて分類してから適切な人物にメールするソフトウェアを同社の科学者たちが開発したと発表した。
このソフトはJavaで開発されており、UNIX、Linux、Windowsなどのプラットフォームで利用できる。Xeroxではこれをソフトベンダーや企業にライセンスしていきたい考えだ。
このソフトは、ほんの数個の文書を学習するだけで文書を階層的に分類できるため、企業などでも簡単に利用可能で、これまでに蓄積された電子文書を有用なドキュメントとして利用できるようになるという。パイロットテストでは、文書とそれが分類されるカテゴリーの関係をソフトが認識しているため、利用者が必要な文書を発見しやすいことが確認されている。
また、このソフトの分類技術では、既存のカテゴリーだけでなく、文書の中に新しい分野が登場したと判断される場合には、自動的に新しいカテゴリーを作成してそこに文書を分類することもできる。
ソフトは20言語に対応しており、利用している人々のプロフィールを設定しておけば、分類内容に応じて適切な人物に文書をメールすることが可能だ。これについて、フランスのグルノーブルにあるXerox Research Centre Europeの科学者Eric Gaussier氏は、「この機能は、例えばあるトピックについてのメールを責任者に転送し、自分が関心のないメールを受信箱から消すことも可能になる」と説明。苦情メールが自動的に担当者に転送されるような状況も想定している。
関連情報
■URL ニュースリリース(英文)
http://www.xerox.com/go/xrx/template/inv_rel_newsroom.jsp? app=Newsroom&ed_name=NR_2004Feb26_CategorizingTechnology& format=article&view=newsrelease&Xcntry=USA&Xlang=en_US
( 青木大我 taiga@scientist.com )
2004/02/27 11:38
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