NTT-Xと三菱総合研究所は4日、共同で展開している「gooリサーチ」で実施した「第1回企業の個人情報保護と情報セキュリティ対策に関する意識調査」の結果を発表した。8割以上の企業が、個人情報の漏洩による社会的な信用の低下を強く懸念している反面、社内における個人情報保護への取り組みを特に行なっていない企業が3割近くあることがわかった。
調査は、gooリサーチのビジネスモニターのうち、社内向けにシステム企画や管理を行なっている人を対象に、非公開のWebアンケート形式で1月19日と20日に実施。505人から回答を得た。調査によると、個人情報の漏洩によって深刻な影響を及ぼすこととして、「社会的な信用の低下」を挙げた人が86.1%でもっとも多い結果となった。以下、「顧客からの取引や氏名の停止」が49.3%、「情報が漏洩した個人からの損害賠償請求」が45.9%などと続いている。
個人情報の保護対策への取り組み状況についてたずねる設問では、43.8%が「プライバシーポリシーの策定」、40.4%が「情報システムや管理体制の再構築」、31.3%が「個人情報管理責任者の設置」、23.4%が「必要な個人情報の絞り込み」を挙げた一方で、「特になし」が26.9%、「わからない」も8.3%あった。
さらに、ネットワークを経由した社内情報の漏洩防止対策については、38.2%が「特にない」と回答。対策している場合でも、「社内から社外への無許可での電子データ送出禁止を明文化」が21.4%、「フィルタリングツール等を用いて、社内から社外へ送出する電子データを一部制限」が19.2%、「通信の内容自体は記録しないが、送信日時や送信先等の情報を記録することで牽制」が18.8%、「通信の内容を記録することによる牽制」が18.4%、「社内からの無許可データ送出が発覚した場合の罰則を明文化」が17.2%と、それぞれ2割前後に止まっている。
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■URL
ニュースリリース
http://research.goo.ne.jp/Result/0401cl16/01.html
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( 永沢 茂 )
2004/03/04 17:08
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