総務省、経済産業省、国家公安委員会は4日、アクセス制御機能に関する技術の研究開発の状況を公表した。今回の公表は、不正アクセス禁止法に「毎年少なくとも1回、不正アクセス行為の発生状況およびアクセス制御機能に関する技術の研究開発の状況を公表するものとする(第7条)」と定められていることによるもの。
公表された研究状況は、国が実施しているものが10件、民間企業等で実施しているものが23件。国で実施しているアクセス制御機能に関する研究は、独立行政法人などによるものや、国からの委託研究や国からの補助事業により実施しているもの。ネットワーク上の異変を検知する技術(通信総合研究所)、出所不明のパケットをネットワークに流出させない技術(東芝、通信・放送機構からの委託)、Webアプリケーションの脆弱性の分析と正しい実装のための技術情報(産業技術総合研究所)などが、現在の研究開発テーマとして挙げられている。
また、民間企業による研究開発状況として公表されたのは、RSAセキュリティ、インターネットセキュリティシステムズ、エイシーエスなど41社の研究内容。こちらは、暗号化・パスワード技術、認証方式、ファイアウォール、ネットワーク監視によるリアルタイム検知技術など、具体的な製品やサービスとしても提供されているものが多く挙げられている。このほか、警察庁が実施したアンケートにより、アクセス制御技術に関する研究開発を行なっていると回答した大学2校・企業41社の回答もあわせて公表された。
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■URL
ニュースリリース
http://www.soumu.go.jp/s-news/2004/040304_3.html
( 三柳英樹 )
2004/03/05 17:46
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