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電子投票技術を開発する米VoteHereがソースコードを公開


 電子投票のための技術開発を行ない、各地の選挙にソフトウェアを供給している米VoteHereは6日、同社の選挙検証技術「VHTi」のソースコードを一般に公開した。現在、同社のWebサイトからダウンロードできる。ソースコードをビルドする方法やVHTiの利用サンプル、それに伴うドキュメントなどが付属している。

 選挙検証技術とは、電子投票が行なわれた際に、すべての投票機械が正確に作動し、ハッカーや不正を働くインサイダー、バグによって改ざんされていないことを検証するためのソフトである。このソフトが正確に動作していることを確認することは、選挙の正しさを立証することにつながり、極めて重要な意味を持つ。

 ソースコード公開のため、VoteHereは米Plus Five Consultingと契約し、VHTiのソースコードを監査してVoteHereへフィードバックするよう依頼していた。Plus Five Consultingは、米RSA SecurityのテクニカルディレクターであるRobert W. Baldwin氏が創業したセキュリティコンサルティング会社で、監査結果について「VHTiのソースコードはプロフェッショナルで堅実なスタイルで書かれており、それによって理解や点検がしやすくなっている」としている。

 電子投票の信憑性に関する問題としては、2003年に大手電子投票機器企業の米Diebold Systemsの投票機器に存在する脆弱性を学生が発見し、インターネットに公開したことが世間の注目を集めた。Dieboldはこの学生を相手に訴訟を起こしたが、その後、和解に至った。VoteHereのソースコード公開は、この問題に一石を投じるものとなる。


関連情報

URL
  ニュースリリース(英文)
  http://www.votehere.com/news/archive04/040604.htm
  関連記事:米VoteHereが電子投票の認証プロセスについて欧州特許を取得
  http://internet.watch.impress.co.jp/www/article/2003/0703/vote.htm
  関連記事:米国で実際に使用されている電子投票システムに重大な脆弱性
  http://internet.watch.impress.co.jp/www/article/2003/0725/vote.htm


( 青木大我 taiga@scientist.com )
2004/04/08 12:11

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