標準化団体World Wide Web Consortium(W3C)は7日、HTMLやXMLを操作するための仕様「Document Object Model(DOM)Level 3 Core」と、XML文書・データの読み込みや保存を行なう「DOM Level 3 Load and Save」をW3C勧告として公開した。これにより、W3Cが1997年に開始したDOMの策定作業は7年間かかって完了したことになる。
DOMとは、各種プログラムからXMLやHTMLを操作するためのAPI(Application Programming Interface)。1998年10月に勧告として公開された「DOM Level1」で規定され、2003年1月には大幅に機能強化が図られた「DOM Level2」が勧告されている。
今回公開された「DOM Level 3」では、Level 2ですでに対応しているHTML 4.01やXML 1.0、Namespaces in XMLに加え、XML 1.1に対応した。さらにほかのW3C勧告でも利用されている「XML Schema 1.0」や「SOAP 1.2」といったXML Information Setとの連携を強化することにより、XMLソフトウェア基盤をより効果的に利用できるようになったという。
そのほか、XML文書からテキスト内容のみを抜き出したり、DOMに個々のアプリケーション向けの情報を付加するなど、便利な機能を追加することで、Web開発者の開発作業を簡略化できるよう最適化されているという。また、Load and Saveによって、プラットフォームや言語に依存しない方法での、XML文書やデータの読み込みや書き出しが可能になったほか、Webアプリケーション向けのフィルタリング機能も搭載された。さらに、完全なXML文書だけでなく、XML文書の一部であるXML断片と、DOM木構造との間での読み込みや書き出しも可能になっている。
W3Cでは、DOM Level 3 CoreとLoad and Saveを勧告したのに合わせ、「Level 1 Core」や「Level 2 Core」「Level 2 HTML」に適合した既存のテストをすべて含む、最新版の「DOM適合性テストスィート」も発表した。
関連情報
■URL
ニュースリリース
http://www.w3.org/2004/03/dom-level-3-pr
( 大津 心 )
2004/04/08 14:23
- ページの先頭へ-
|