ICANNは、米VeriSignがICANNを相手取って起こした独占禁止法違反および契約違反の訴訟を棄却するよう、ロサンゼルス連邦地裁に対して請求したことを発表した。
ICANNは今回、4月5日夜(米国時間)に提出した33頁もの請求文書を公開。その中で、VeriSignの訴えでは独禁法違反や契約違反が指摘されているが、それらは根拠がなく、そのような行為をしていないと反論し、訴訟は棄却すべきと述べている。
VeriSignは2003年9月、ユーザーが誤ったドメイン名や未使用のドメイン名を入力すると、VeriSignのWebサイトを表示する「Site Finder」というサービスを開始したが、ICANNがサービス停止を要求。これに対してVeriSignは、ICANNが技術調整や管理のための団体という立場を超えてドメイン名の規制当局として独占的地位を得ていると反論したが、結局、Site Finderはネットの混乱を招くとされて一時停止に至った。
ICANNは今回の請求の中で、VeriSignの訴えは存在するかどうかすらわからない権利の主張であり、将来の予測不可能な状況に基づく主張であると指摘。法廷の判断を受けるには時期尚早としている。
関連情報
■URL
ICANNの請求文書(英文、PDF)
http://www.icann.org/legal/verisign-v-icann/verisign-v-icann-motion-dismiss-05apr04.pdf
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・ 米VeriSign、同社に不当な規制を加えたとしてICANNを提訴(2004/02/27)
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( Gana Hiyoshi )
2004/04/09 14:09
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