セキュリティベンダーの仏Intego社は8日、Mac OS Xの脆弱性を悪用し、感染を拡げるトロイの木馬型ウイルス「MP3Concept」を発見・警告した。Mac OS Xに感染するトロイの木馬型ウイルスは、初めての例であると同社は説明している。
MP3Conceptは、Mac OS Xの脆弱性を悪用して感染を拡げるトロイの木馬型ウイルスだ。MP3Conceptが悪用する脆弱性とは、アプリケーションがほかのファイル形式を偽装できてしまうというもの。
MP3Conceptは、MP3ファイルのID3タグ内に存在する。さらに、このウイルスは、脆弱性を悪用し、画面上はMP3ファイルを装ってMP3ファイル形式のアイコンで表示されているという。したがって、ユーザーが油断してダブルクリックすると、MP3ファイルのID3タグ内に格納されていたMP3Conceptのコードが実行されてしまう。また、MP3ファイル自体は、iTunesなどで問題なく再生可能だとしている。
Integoでは、「MP3Conceptのコードは悪質なものではない」と分析している。しかし、今後は「ハードディスク内のファイルを削除する」「自分自身のコピーをメールで拡散する」などの活動を付加される可能性も否定できない、と推測している。
同社は対策方法として、Macintosh向けセキュリティ対策製品「VirusBarrier」の最新ウイルス定義ファイルで対応しているという。また、「見慣れないMP3ファイルやJPEGファイル、GIFファイル、QuickTimeファイルなどはむやみにクリックしない」といった対策も推奨している。
関連情報
■URL
ニュースリリース(英文)
http://www.intego.com/news/pr40.html
( 大津 心 )
2004/04/09 16:36
- ページの先頭へ-
|