インターコムは27日、MPEG-2動画のビットレートを高速に変換する「DVDビデオトランスコーディングエンジン」を開発したことを発表した。インターコムでは、DVDビデオデータを対象としたソフトウェアベースのトランスコーディングエンジンの開発は、国内ソフトメーカーでは初としており、同社のDVDビデオ変換ソフトウェア製品への導入や、民生機メーカーへのOEM供給を目指すとしている。
DVDビデオトランスコーディングは、MPEG-2による映像データのビットレートを変換する圧縮技術。DVDメディア(4.7GB)を超えるようなMPEG-2ファイルを、1枚のメディアに収まるサイズに変換する場合などに用いられる。
今回、インターコムが開発した技術は、MPEG-2を途中までデコードし、独自の「データパターンテーブル」を用いてビットレートの変換を行ない、再度MPEG-2へのエンコードを行なう。MPEG-2を完全にデコードして再度MPEG-2によるエンコードを行なう方式に比べて、変換にかかる時間を大幅に短縮できる。
この技術を用いたインターコムのテストでは、ハードディスク上にある120分(6.6GB)のDVDビデオデータを、片面1層式DVDメディアの容量(4.7GB)に合わせたサイズに圧縮変換する処理が、11分50秒で完了したとしている(Pentium4 3GHz、メモリ512MBのWindows XPマシンを使用)。
インターコムでは今後、今回開発したトランスコーディングエンジンを自社ソフトウェア製品に導入するとともに、デジタル家電への組み込みなど民生機へのOEM供給も目指していきたいとしている。
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■URL
ニュースリリース
http://www.intercom.co.jp/news/release/040427_zcopy.html
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( 三柳英樹 )
2004/04/28 18:25
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