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公取委の審査は「ずさん」~Bフレッツの排除勧告でNTT東日本が指摘


 NTT東日本がFTTHサービス「Bフレッツ・ニューファミリータイプ」を不当に安い料金で提供しているとして、公正取引委員会が独占禁止法違反で排除勧告を出した件について、28日に第2回審判が行なわれた。

 今回の審判は、公取委が2003年12月に出した排除勧告をNTT東日本が受け入れなかったために、2月より進められているもの。公取委では、ニューファミリータイプの月額料金4,500円が本来は光ファイバ1芯を最大32分岐することを前提に設定されたものであるにもかかわらず、実際は分岐せずに芯線直結方式と同様に提供している一方、他の通信事業者へ加入者光ファイバ1芯を貸し出す際の接続料金が5,074円である点について、他事業者の新規参入を阻害し、独占禁止法に違反すると主張している。

 2月25日に行なわれた第1回審判以降、公取委が2度にわたって提出済みの証拠の変更や撤回を申し立てていることに対して、NTT東日本は今回、公取委の審査がずさんであることを示していると指摘。また、「ニューファミリータイプを当初から分岐方式で販売していれば、加入者光ファイバの接続料金より安い料金であっても排除行為に当たらないのか」など、違反条件を明確にするよう公取委に求めた。

 なお、NTT東日本は27日、ニューファミリータイプの同日時点のサービスエリアである全639局において分岐設備の導入が完了したと発表している。

 次回の審判に向けては、公取委が独占禁止法違反と判断するにあたってニューファミリータイプの料金と加入者光ファイバの接続料金を比較することが適当であるという根拠を速やかに示すよう公取委に求められた。

 第3回審判は7月8日に行なわれる予定。NTT東日本は、6月中にも公取委への反論をまとめる。なお、すでにNTT東日本は第1回審判の後、勧告は不当なものだとして審判の打ち切りを強く求める公式コメントを発表している。


関連情報

URL
  審判開始についてのニュースリリース(公正取引委員会、PDF)
  http://www2.jftc.go.jp/pressrelease/04.january/04011901.pdf
  関連記事:公取委、NTT東への審判を2月25日に開始~Bフレッツの料金設定問題で
  http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2004/01/20/1792.html
  関連記事:NTT東日本、Bフレッツの排除勧告で公取委と全面対決の姿勢
  http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2004/03/05/2336.html
  関連記事:NTT東日本、ニューファミリータイプ全エリアでシェア設備方式を導入[Broadband Watch]
  http://bb.watch.impress.co.jp/cda/news/5124.html


( 永沢 茂 )
2004/04/28 18:45

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