米Internet Archiveは、ファイルキャッシュシステム「FreeCache」のベータ版を公開している。
FreeCacheは、容量の大きいファイルなどを公開する際に、各地に用意した分散用のキャッシュサーバーからダウンロードさせる仕組み。同種のサービスは、すでに商用サービスとして米Akamaiなどが行なっているが、FreeCacheは誰でも利用可能なサービスとなっている。
利用方法としては、「http://example.jp/movie.mpg」というURLの場合は、「http://freecache.org/http://example.jp/movie.mpg」と指定することで、ユーザーが自分にもっとも近いFreeCacheのサーバーを経由してダウンロードを行なうようになる。ファイルは各サーバーにキャッシュとして保存されるため、多くのユーザーがダウンロードするファイルほど、キャッシュの効果は高くなる。
ただし、キャッシュとして利用できるのは1つのファイルだけで、Webサイト全体のキャッシュとして利用することはできない。たとえば、「http://freecache.org/http://internet.watch.impress.co.jp/」と指定しても、キャッシュされるのはインデックスのHTMLファイルだけで、ブラウザ上でもHTML中の画像は表示されない。用途としては、ファイルサイズの大きい動画ファイルを公開する場合など、1つのファイルに対してアクセスが集中すると考えられる場合などに、FreeCacheを利用するURLの形で公開するといった形が考えられる。
FreeCacheのキャッシュサーバーを自分で設置するためのCGIも用意されており、ApacheとPerlが動作するサーバーであれば動作するという。必要条件として挙げられているのは、通信速度が5Mbps以上で、IPアドレスが固定されていること、数GB単位のディスク空き容量があることなどとなっている。
関連情報
■URL
FreeCache(英文)
http://www.archive.org/web/freecache.php
( 三柳英樹 )
2004/05/13 18:03
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