欧米で人気のあるファイル交換ソフト「Shareaza」のバージョン2.0の公開と同時に、ソースコードがGPLライセンスで公開された。
Shareazaは「Gnutella」「Gnutella2」「BitTorrent」「eDonkey2000」など複数のP2Pネットワークをサポートする多機能ファイル交換ソフト。日本語も使えるほか、ボランティアが日本語化ソフトを公開している。同様の試みとしては、ファイル交換ソフト「LimeWire」がソースコードを公開しているが、ShareazaもまたソースコードをGPLライセンスで公開することで大きな話題となりそうだ。
ソースコードを公開するに至った理由について、開発者のMike氏は「私はこれまでの何年かの間に人々が送ってくれたよいアイディアを採用してきた。しかし、同時にその時点でのShareazaが向かうべき方向と一致しなかったために、たくさんのよいアイディアを捨てなければならなかった。オープンソース製品になれば、誰でも自分のアイディアを自分で実装して自分の方向性を試すことができる。私はそれはとてもよいことだと思っている」と説明した。
Shareaza 2.0のソースコードは現在、ShareazaのWebサイトからダウンロードできるが、Mike氏は最終的にこのコードベースが「SouceForge.netに落ち着くだろう」としている。
1日に発表されたShareaza 2.0では新機能として「リモートWebアクセス」が追加された。これは、Shareaza 2.0が稼働しているコンピュータをインターネットを通して外部のブラウザから操作して検索、ダウンロード、アップロード作業を行なえるという機能だ。ほかにもパフォーマンスの向上やユーザーインターフェイスの改善などが図られている。
ファイル交換ソフトは、違法ファイルの交換に使用されることが問題になっているが、その一方で、最近ではLindowsなどの巨大なファイルのダウンロードをするためにBitTorrentのプロトコルが使用されるなど、合法的な利用方法も見えてきた。また、GPLライセンスやクリエイティブコモンズの考えに基づいたコンテンツの流通も増えてきている。ファイル交換ソフトのソースコード公開によって、新しい技術的なアイディアが生み出される可能性に期待がかかる。
関連情報
■URL
ニュースリリース(英文)
http://www.shareaza.com/?id=changelog/2000
( 青木大我 taiga@scientist.com )
2004/06/03 12:20
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