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携帯電話に感染する初のウイルス「Cabir」〜露Kasperskyが報告


 ロシアのセキュリティ企業Kasperskyは14日、携帯電話ネットワーク上で感染を広げる世界初のウイルス「Cabir」を発見したと発表した。ただし、Cabirには今のところ事件性はなく、こうしたウイルスを開発することが可能であることを実証するためのコンセプトウイルスだろうと考えられている。

 過去にスペインでGSM携帯電話のメールアドレスを標的にしたコンピュータウイルスが発見されたことがあるが、CabirはSymbian OSを採用しているNokiaの携帯電話に感染する本格的なウイルスで、実質的に携帯電話上の初めてのウイルス事例と言える。

 Kasperskyの分析によると、CabirはSymbian OSのファイル配布形式「SIS」ファイルとして送信され、とあるセキュリティユーティリティを偽装している。携帯電話がCabirに感染すると「Caribe」というメッセージを表示し、それ以降電話が起動するたびにウイルスが呼び出される。Cabirは感染して起動している最中、Bluetoothによって接続できるデバイスを探し続け、発見するとと自分のコピーを送りつけるように仕組まれている。Kasperskyは現在のところ、Cabirのソースコードの中に危険な部位を発見していない。

 Cabirは「Vallez」というニックネームを持つ人物によって開発されたと思われる。このニックネームは国際的なウイルス開発グループ「29a」によって使用されているが、29aはこれまでにもコンセプトウイルスを開発してきたことで知られている。例えば.NETプラットフォームに向けた初めてのウイルスである「Donut」や64bit版Windows 環境に向けた初めてのウイルス「Rugrat」は29aが開発したものと考えられている。

 携帯電話がコンピュータとしての進化を続ける中で、ウイルスの発生は不可避と考えられてきた。そのため大手携帯電話会社やセキュリティ企業がこの分野のアンチウイルス技術開発を進めている。大規模な感染事件が発生する前に対策を講じる必要があるだろう。


関連情報

URL
  ニュースリリース(英文)
  http://www.kaspersky.com/news?id=149499226


( 青木大我 taiga@scientist.com )
2004/06/15 11:57

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