JPCERT/CCは17日、ウイルスに感染した場合に、キーボードの入力内容などを外部に送信するプログラムなどがインストールされる場合があるという注意喚起を発表した。こうしたプログラムがインストールされると、クレジットカード番号や銀行の口座番号、暗証番号、パスワードなどの機密情報が漏洩する可能性があるとして、注意を呼びかけている。
JPCERT/CCによれば、最近のウイルスの中には、感染後に特定のサイトからプログラムをダウンロードしてインストールするものがあり、インストールされたプログラムは日々新しいプログラムに置き換わっている可能性があるため、一般的なウイルス検知ソフトで検知するのは極めて困難だとしている。
こうしたウイルスの例としては、トレンドマイクロやシマンテックが報告している「Psyme」が挙げられ、ウイルスによってインストールされるプログラムの中には、ユーザーのキーボードやマウスの操作をすべて記録し、情報を特定のサイトに送信するといった動作を行なうものがあるという。
キーボードやマウスなどの操作を特定のサイトに送信するようなプログラムがインストールされてしまった場合には、クレジットカード番号や銀行の口座番号、暗証番号、パスワードなどの機密情報が漏洩する可能性があるため、JPCERT/CCではこうしたプログラムへの注意を強く呼びかけている。
インストールされたプログラム自体はウイルスではないため、一般的なウイルス対策ソフトで検知するのは困難ということだが、きっかけとなるのは既知のウイルスに感染した場合であるため、まずはパターンファイルを最新版に更新したウイルス対策ソフトで、ウイルス感染をチェックしてほしいとしている。また、何らかのウイルスに感染している場合は、ウイルス以外のプログラムがインストールされている可能性もあるとして、システムを復旧するためには、必要なファイルのバックアップを取った上で、ハードディスクをフォーマットしてOSを再インストールすることを強く勧めるとしている。
関連情報
■URL
ニュースリリース
http://www.jpcert.or.jp/at/2004/at040008.txt
( 三柳英樹 )
2004/06/17 19:07
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