ソフトバンクBBは、IP電話サービス「BBフォン」において、23名分65件の発信記録が流出していたことを18日に明らかにした。
今回の発信情報の流出は、警察当局から23名分65件の発信記録の照会を依頼され、同社の発信記録であると判明したため確認された。発信記録は、5月30日に同社への恐喝未遂容疑で逮捕された森被告の都内自宅を、警察当局が家宅捜査した際に発見したものだという。
流出した個人情報65件の内容は「Yahoo! ID」「カスタマーID」「発信元電話番号」「BBフォン課金システム上のID」「着信先電話番号」「発信時刻」「通話開始時刻」「通話終了時刻」「通信時間」「料金区分」の11項目。通話内容は記録していないため、漏洩の恐れはないという。
なお、一部報道では流出した記録は140万件分に上ると報道されているが、同社では根拠のない数値であり、現在警察当局に確認中としている。
【20:17追記】
ソフトバンクBBでは、今回の件について追加コメントを発表した。通話発信記録が流出した原因は、一部ユーザーの料金明細をチェックするため、一時的に通話発信記録を通信課金システムから切り出し、顧客情報システムエリアに保管していたためだという。一時保管したデータは8万9,633人分で、「一部報道で140万件の通話記録が流出したとされているが、この数を上回る流出の可能性はなく、警察からも今回照会依頼があった23人分65件が押収物のすべてであるとの連絡を受けている」という。
二次流出の可能性については「警察当局の発表によれば、犯人はすでに入手した顧客情報と発信記録を破棄したとあり、二次流出の可能性は限りなく少なくなったと思われる」とコメント。また、通信課金システムは顧客情報システムと一切ネットワークが接続されていないため、犯人の侵入は不可能だとしている。
一部報道で「660万人の顧客情報が流出した」とされている件については、「2月の記者会見で、1月末現在の全保有顧客情報である約670万人すべてが流出している可能性も報告していた」とした上で「犯人が660万人分の顧客情報を抜き取ったと自供しているようだが、このデータはすでに破棄されたとのことで確認ができない」と説明。また、流出した通話記録は「通話発信記録」であって、通話内容はもちろんのこと個人の氏名や住所などの情報は含まれていないという。
【お詫びと訂正】
初出時、流出した発信記録の件数に誤りがございました。お詫びして訂正いたします。
関連情報
■URL
本日の一部報道に関するコメント(ソフトバンク)
http://www.softbankbb.co.jp/press/2004/p0618.html
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( 大久保有規彦 )
2004/06/18 12:16
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